猛暑の中梅の漬け込みピーク

猛暑の中梅の漬け込みピーク
異例の梅雨明けで農家負担大きく
猛暑の中梅の漬け込みピーク

 JA紀南管内では、梅干し生産者による梅の漬け込み作業が6月中旬から下旬にかけ、ピークを迎えた。完熟して落下した梅を収穫し、塩漬けする作業だが、梅雨明け後の収穫は異例で、JAは「熱中症に十分気をつけて作業してほしい」と呼びかけている。
本来、梅雨明け後に天日干し作業がスタートするが、今年は6月28日に明けるという異例なシーズンとなった。農家は気温が30度を超す中、園地に敷きつめたネットに落下した梅を、収穫してすぐに塩漬けする作業を毎日くり返している。
JA管内の梅生産農家は約2270戸で、その半数ほどの農家が自家漬けを行う。田辺市中三栖の那須一令さん(52)は7月6日頃まで収穫と漬込み作業を行う予想で、「炎天下での作業は体にこたえるし、何より年配の従業員が心配だ。もうひと踏ん張り頑張るので、消費者の方々にはぜひ、塩分補給に梅干しを取り入れてほしい」と話している。
梅は1か月ほど漬け込んだのち、早場地域では7月下旬頃から天日干しが始まる。
加工部は「異例の暑さの中、漬け込みはいよいよ最終段階となった。熱中症予防に梅をPRし、おいしい梅干しを届けようと頑張る農家を応援したい」と話している。