「なんたん蜜姫」芋焼酎試作

「なんたん蜜姫」の芋焼酎
試作品完成し発表会
広報誌「KINAN」  JA紀南のブランドサツマイモ「なんたん蜜姫」を使った焼酎の試作品が完成――。生産者や串本町、JAなどでつくる「なんたん地域活性化協議会」(柴田明夫会長)は2月28日、町役場で試作品の発表会を開いた。今後、関係者等への試飲アンケートを取りながら改良を進め、来年度中の商品化を目指す。
 「なんたん蜜姫」は赤みを帯びた黄色い果肉と、ねっとり濃厚な甘みが特長で、串本町で昔から栽培されてきた品種(JA紀南が平成26年に商標登録)。近年は高齢化などにより生産量が減少しているが、JAや生産者組織が加工品などを企画提案し、生産維持に努めている。
 焼酎というアイデアは、「小さすぎたり形が悪かったりする格外品を使って、大好きな芋焼酎にできないか」という柴田会長の発想から生まれた。国の「過疎地域等集落ネットワーク圏形成支援事業」を活用し、長崎県の梅ヶ枝酒造に委託して試作を進めていた。
 試作品の名前は「なんたん蜜姫芋焼酎 KAIROS(カイロス)」。串本町に打ち上げ予定の小型ロケット「カイロス」にちなんで名づけられた。観光等のお土産として定着することが期待されている。
 試作品を試飲した柴田会長は「なんたん蜜姫の風味が出てフルーティーで甘く、すっきりした味わい。香りと舌触りを楽しんでほしいし、湯割りに紀南特産の梅干しを入れるのもいい。商品化が楽しみ」と期待している。