JA紀南広報誌

2016年9月号p05-01

2016年9月号もくじ

きずな 常務(営農本部長)天田 聡志  

28年産青梅販売が終了  

 平成28年産の青梅販売が終了しましたが、予想より減少し、扱い量は加工梅を含め約8700㌧でした。前年比約93%の量で、そのうち県農扱いの卸市場の実績は「南高」販売量で前年比97%、販売単価は同113%でした。
 今年は縁起の良い「申年の梅」を大々的にスーパー、量販店にPRしていたため、結果的には市場の要望に十分応えることができなかったシーズンとなりました。
 一番の原因は5月上旬からの雨量不足による肥大不良や、5月中旬の高温による果実熟度の進行等が考えられ、もう少し量があったならと歯がゆいばかりです。
 ただ、量が少ないなりに市場価格が反応したため、来年の青梅販売に好材料を残せたこと、また南高特別対策の価格や、降ひょう被害のジュース価格等を事前に打ち出したことでテント買い(露買い)の価格を押し上げたなど、少しは収穫のあった年だと考えます。
 さて、隣の国、中国の梅はどうだったでしょう? 中国梅を扱う地元のメーカー2社への聞き取りによると、日本では1月25日に大雪でしたが、中国もこの大寒波で花が凍る等の被害が大きく、最終的な収穫量は前年比30~50%と大凶作となったそうです。
 また、中国は梅菓子として梅の需要が急増し、今年は大手菓子メーカーが青梅を1㌔当たり6~7元(今年4月の為替は1元16・90円)の高値で買い占めたため、青梅が不足し梅干しの原料価格が高騰しているとのことです。
 あるメーカーの社長は中国梅の見通しを「新梅干しの価格はA、B級混合、L、2L玉で25~26㌦になるのでは(和歌山の工場着値1㌔当たり270~280円、関税・運賃等の諸経費込み、レートは1㌦100円)」と話します。
 またその社長は「原料梅干しを紀州産にシフトするメーカーも出てくるだろうが、私は儲からなくても中国梅干しを扱っていく。それは紀州が不作で価格が暴騰した時のリスクヘッジ(危険回避)のためだ。長く商売を続けるには数年を見据えたバランス感覚も必要だ」と話してくれました。
 このように紀州梅干しの産地に求められるのは高品質と安定生産でありますが、今年は今まで以上に紀州梅干しが注目される年になりそうです。
 5月10日には、全国ネットのテレビで「梅干しに含まれるバニリンという物質にダイエット効果がある」と放映されました。
 お陰でJA紀南にも梅干し注文が殺到し、製造が追いつかず、連日深夜まで稼働し、2週間ほどで受注作業をこなしました。他の梅干しメーカーでは5月単月の売り上げが昨年の2倍もあったと聞いています。今さらですがメディアの影響力を痛感したところです。
 梅干しは古来から健康食品として重宝されてきましたが、将来、科学的にも医学的にも、効能や機能性が証明され、益々注目される時が来ると信じています。
 このように紀州梅は今、追い風が吹いていると思います。どうか生産者の皆さん、丹精込めて梅(梅干し)作りに励んでいただきたいと思います。JAも精一杯、販売に力を注いでまいります。

ライフ社長がJA紀南来訪  

 7月15日、株式会社ライフコーポレーション(以下=ライフ)の代表取締役社長、兼COOの岩崎高治様がJA紀南に来られました。
 ライフは関西、関東を中心に約260店舗を展開する日本を代表する食品スーパーで、「自然を感じるくらし、もっと身近に」をコンセプトに「農家さんの直売所」のコーナーに力を入れています。
 JA紀南は4年前から取引きをいただいており、平成27年度の販売実績は約3900万円(前年比172%)と好調で、一昨年の11月からは生産者の顔写真を商品に貼付してライフに出荷しています。特にライフとの取引きは、納品すべてが買取りのため、残品ロスがなく、その分生産者にとっては魅力のある取引先となっています。
 社長の来訪に先だち、6月25日には売場面積の半分以上を直売コーナーに特化した「ビオラル靱(うつぼ)店」が大阪市西区に新装オープンされています。
 担当バイヤーからはJAに、現在の週2日から毎日納品に切り替えてほしいとの要望がありますが、なかなか出荷物が揃わず、要望に応えることができていません。
 このような中、岩崎社長の来訪です。いかにJA紀南の産地に期待を寄せていただいているかという証ですし、産地にとっては絶好のチャンスだと思います。
 どうか生産者の皆さん、野菜を中心とした農産物の生産振興に力を注いでいただきたいです。そして少しでも農業所得を向上させてください。
 岩崎社長のお言葉です。
 「歴史があり、物語があるすさみ地域のレタスをぜひ復活させてください」と…。
 生産者の皆さん、よろしくお願いいたします。

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