JA紀南広報誌

2016年8月号p32-02

2016年8月号もくじ

健康百科 第124回  

更年期障害との付き合い方
佐久総合病院名誉院長/松島松翠  

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 女性は50歳を挟んだ約10年間を更年期といいますが、更年期にはいろいろな症状が出ることがあります。これを更年期障害といいます。
 例えば、のぼせ、発汗、頭痛、肩凝り、目まいなどです。人によっては、物忘れ、不眠など、更年期とは結び付きにくい症状を訴える人もいます。
 なぜこのような症状が起こるかというと、一つは、女性ホルモンの変動・低下ということがあります。女性ホルモンの一つであるエストロゲンの分泌は思春期に高まり、40歳を過ぎる頃から次第に低下し、更年期の症状が現れてくるのです。
 もう一つは更年期になると、女性を取り巻く心理・社会的要因の変化が関係します。例えば、子どもの独立とか、親の介護をしなければならなくなったとか、夫が定年退職し、いつも家に居ることが多くなるとかで、妻は今まで自由に使ってきた時間と空間がなくなってしまう。そういうことで煩わしく感じてしまうのです。
 つらいと感じるときは、更年期外来か、更年期の診察を専門とする婦人科を受診されるとよいでしょう。診察では問診が重要です。自覚症状やストレスの有無、人間関係や生活環境の変化などについて調べます。
 さらに血液検査を行って女性ホルモンの値を調べます。その結果によって、ホルモン補充療法といって、エストロゲンを補充して症状を緩和します。
 ホルモン補充療法は、5年以上継続すると副作用として「乳がん」の発病リスクが高まるといわれていますが、それより短い使用期間ならば問題はありません。

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