JA紀南広報誌

2016年6月号p10-02

2016年6月号もくじ

 

◆収穫  

 梅は品種、地域、園地条件、樹勢、出荷用途によっても収穫時期が異なるため、適期収穫が重要となる。
 青梅出荷の「南高」の収穫時期の目安は、果実の「毛じ」が半分程度抜け落ち、光沢が出る頃だ。また、同じ木でも日当たりの良い外成り果から採果を始め、熟期の遅い下部・フトコロ部は採果を遅らせ未熟果の混入を避ける。

〇果実の取り扱い
 梅雨は高温・多湿時期であり果実は傷みやすくなっている。次の点に留意し、出荷基準に従った選果・選別を徹底する。
①果実は丁寧に取り扱う。
②収穫した果実は直射日光を避け、日陰に置くか日覆をする。(同様に運搬時も日覆いをする)
③雨天に収穫した果実は、乾燥機や扇風機で十分乾燥させてから選果別する。乾燥が不十分な状態で選別すると、スレ傷やにえ傷の原因となるため注意する。

◆「紅南高」の生産  

 「紅南高」は秀品で果面の3分の1以上が鮮やかな紅になることが条件となる。価格は「南高」の秀品より高く、「紅南高」で通らなくても紅加点が期待できるため、摘芯・摘葉処理をした園地や条件に見合う果実が収穫できる園地では挑戦しよう。なお、若採りで「毛じ」が十分抜けていない果実は鮮やかな紅にならないため注意する。

◆病害虫防除  

〇すす斑病
 降雨量が多い年や、湿度の高い日が続く年では6月の防除が必要だ。防除薬剤はスコア顆粒水和剤(3000倍・前日まで・3回以内)、またはインダーフロアブル(5000倍・前日まで・2回以内)を散布する。収穫間近または収穫途中での散布となるため、薬剤の選択には十分注意する。

〇ケシキスイ対策
 梅干しや加工原料からケシキスイの幼虫が見つかるクレームが依然あり、消費者の信頼を高めるためには、侵入防止対策の徹底が重要となる。どの園地でも侵入の危険性があるため、生産者が一丸となって次の対策に取り組もう。
①山畑や山林近くのケシキスイが多い園では、ネット敷設前にフォース粒剤(10㌃当たり10㌔・3日前まで・1回)を散粒して虫の密度を下げる。ただし、散粒後は土と混和してネットを張り、果実が処理土壌と直接接触しないようにする。または、バリアード顆粒水和剤(4000倍・前日まで・2回以内)を散布する。
②漬け梅用の園地では必ずネットを敷く。
③漬け梅用の園地では1日1回以上収穫し、古い果実・傷んだ果実は園外に持ち出して処分する。
④漬け込み前の選果を徹底し、古い果実、傷んだ果実は除去する。
⑤洗浄はきれいな水を使用し、果実を30~45分程度水に浸漬する。

◆お礼肥  

 お礼肥は樹勢回復・花芽分化の促進、貯蔵養分の蓄積等が目的だ。県うめ研究所の試験では、年間の施肥の中でこの時期の窒素吸収率が最も高いとの結果も出ている。多忙な時期だが効率良く吸収するよう、青果収穫園では収穫終了後、漬け梅園では収穫終了前に施用する。
 施用量は10㌃当たりFTE入り梅すももペレットを100~140㌔、または有機化成特A805を80~100㌔、樹勢や収穫量によって加減して施用する。なお、省力型肥料(らくらく梅配合、紀南省力梅配合、梅一発、梅ロング698)を施用している園ではお礼肥は必要ない。
   (中央営農室・小谷周平)

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