JA紀南広報誌

2016年6月号p10-01

2016年6月号もくじ

ミカン  

◆摘果  

 着果が多く新梢発生がほとんどない表回りの木では、早い目の摘果により新梢発生を促す。

〇樹冠上部全摘果
 ミカンで隔年結果が激しく旧葉に対する新葉の割合が30%以下(発芽がほとんど無い木)の着果過多樹では、樹冠上部の約40%(総着果量の50%)を全摘果し、梅雨芽を7月10日頃までに発芽させることにより、翌年の着果を確保する。

〇摘果剤散布(間引き摘果)
 満開20~50日後(果実の大きさが20㍉程度の時期)にフィガロン乳剤(1000~2000倍・10㌃当たり300㍑、1000倍散布の場合は1回のみ)を散布すれば、熟期促進を兼ね、間引き摘果の効果が期待できる。

◆病害虫防除  

○黒点病
 6月は梅の収穫と重なり、また降雨が多い時期となるため、初期感染での発生が多くなる。防除は前回散布からの降水量が200㍉を目安に、エムダイファー水和剤(600倍・60日前まで・2回以内、中晩柑は90日前まで・2回以内)、またはペンコゼブ水和剤(600倍・30日前まで・4回以内、中晩柑は90日前まで・4回以内)を散布する。降水量が少ない場合でも20~30日間隔で散布する。枯れ枝が伝染源となるため枯れ枝の除去は必ず行う。

○チャノキイロアザミウマ
 チャノキイロアザミウマは、サンゴジュなどの新梢で発生し、ミカンの果実への寄生は5月下旬から9月頃まで続く。防除は発生が多い6月上旬にゴマダラカミキリとの同時防除で、アクタラ顆粒水溶剤(2000倍・14日前まで・3回以内)、サビダニとの同時防除であればハチハチフロアブル(2000倍・前日まで・2回以内)も有効である。

○ミカンハダニ
 発生を確認したら、早めにアタックオイルの200倍で防除する。ただし降雨直後の高温・強日射時の散布は避ける。また、ミクロデナポンやデランフロアブルを使用した園では、1カ月以上の散布間隔を開ける。

○カイガラムシ類(ヤノネカイガラムシ)
 6月上旬に、スタークル顆粒水溶剤2000倍(前日まで・3回以内、中晩柑は7日前まで・2回以内)で防除する。幼虫の歩行が止まり、ロウ物質を形成し始めると薬剤が効きにくくなるため、ふ化直後の若齢幼虫を狙って散布する。なお、カイガラムシの種類によって若齢幼虫の発生時期が若干異なるため注意する。

○ゴマダラカミキリ
 ゴマダラカミキリ(天牛)の成虫は6月中下旬に多発し、枝や幹に産卵する。早い地域では6月上旬から成虫の発生が見られる。チャノキイロアザミウマとの同時防除としてアクタラ顆粒水溶剤(2000倍・14日前まで・3回以内)を散布する。

○ミカンサビダニ
 サビダニは、当初は葉で増殖するが、6月下旬頃からは果実に歩行移動する。防除適期はこの果実に移動する前の6月中下旬。ハチハチフロアブル(3000倍・前日まで・2回以内)を丁寧に散布する。

○その他の病害虫
 高接ぎ園や幼木、夏秋梢の出た園では、ミカンハモグリガ(エカキムシ)、アブラムシの防除を行う。同時防除を行う場合、モスピラン顆粒水溶剤(2000倍・14日前・3回以内)が有効である。

◆中晩柑類の夏肥  

 中晩柑類の夏肥は、樹勢維持と果実肥大の促進のため6月上旬に施用する。10㌃当たりの施用量は、「清見」は紀南柑橘配合100㌔、ポンカンは紀南柑橘配合80㌔、ハッサク、甘夏は有機化成特A805を60㌔、不知火は完熟みかん配合を100㌔とする。
   (中央営農室・尾野敏之)

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional