JA紀南広報誌

2016年5月号p10-04

2016年5月号もくじ

ニホンザルの専門家講演  

鳥獣被害防止対策で研修
西牟婁振興局など  

「行政だけに頼らず粘り強い対策を」と語る清野未恵子

 農作物の鳥獣被害防止対策のための研修会(西牟婁振興局など主催)が3月23日、JA紀南の中央購買センターコピアであった。田辺・西牟婁の農家や猟友会、JA、行政関係者ら約40人が、ニホンザルの被害対策について現地で活動する専門家の話を聞いた。
 研修会は、農作物の鳥獣被害への対策のため、平成24年度から毎年開いている。今回のテーマであるニホンザルは、県内でもイノシシに次いで被害が多い。
 兵庫県篠山市の現場で対策活動を続ける神戸大学大学院人間発達環境学研究科の清野未恵子さんが「ニホンザルの生態と被害対策」と題して講演した。
 「サルの生態は、イノシシやシカにも通じる」と清野さん。和歌山県の平成24年調査では、サルの群れは田辺市に32集団、西牟婁郡に16集団あり、篠山市の5集団に比べると非常に多いとの見方を示した。被害拡大で特に問題になる点として、「通常は2年に1回の出産頻度が、栄養価の高い食べ物がある里山では年に1回になることだ」と語った。
 対策としては「里山の畑で食べさせないことだ」と言い、防護柵とあわせ、住民が連携しての追い払いを粘り強く続けることを求めた。防護柵も、ワイヤーメッシュの上部に通電する電気柵を這わせた柵が有効だとし、サルが電線に手を掛けたとたんに驚いて逃げる様子をテレビ映像で紹介した。
 篠山市では、追い払い用のロケット花火の講座を開いたり、発信器を着けて群れの動きを監視している。平成22年の被害面積が今では半分以下になる成果があったと言い、「行政だけに頼らず住民が行動することが大事だ」と強調した。
 このほか研修会では、田辺市ふるさと自然公園センターの鈴木和男さんから、アライグマなどの調査研究で情報提供もあった。

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