JA紀南広報誌

2016年2月号p05-01

2016年2月号もくじ

きずな 常務 鈴木 孝司  

「JAとは、協同組合とは」  

 JAの教育情報誌である「家の光」や「日本農業新聞」には、「農協法改正」「TPPの影響」「JA大会での決議事項」等に関する記事が詳しく掲載されています。
 私が担当する金融共済事業は、正組合員の皆様をはじめ、多くの准組合員の方々にもご利用いただいていることもあり、協同組合とはどんな組織かについて、再確認したいと思います。
①JAとは…
 最初にJA紀南の基本理念を紹介します。「農業協同組合は、『相互扶助』という不変の理念を心とした自主・自律の運動体です。『一人は万人のために、万人は一人のために』という協同・共生の心の絆をより深め、農業・地域の発展とJAの活性化をめざします」。
 端的に申し上げますと、JAは、自立した個人が連帯し助け合い、農業者みんなの営農と生活を守り高めるとともに、よりよい地域社会を築くことを目的としてつくられた組織です。
 この目的達成のため、生産資材・生活資材の共同購入や農産物の共同販売、貯金の受入れ、農業資金や生活資金の貸付け、万一の場合に備える共済などの事業や活動を行っています。
②JAの構成員は…
 JAの組合員は、農業者による正組合員と、地域に居住する准組合員により構成されています。正組合員は総代会で議決権や役員の選挙権を行使することにより、運営に参画することができます。
 一方、准組合員は、農業者でなくても一定の出資金を払うことにより、組合に加入でき、JAの事業を利用できます。地域には農業者だけではなく、様々な住民の暮らしがある中、地域のニーズに応えるためのJAの事業が、地域にとって不可欠な存在となっているからです。
 しかしながら、現在の定款では、准組合員はJAの運営に参画することはできません。将来的には准組合員の方々にも、議決権等が必要だと考えます。
③協同組合と株式会社の違い…
 協同組合は株式会社とは大きく異なった協同組合独自の考え方や目的、運営原則をもっています。
 協同組合を組織しているのは、一人ひとりでは経済的に弱い立場にある農業者・漁業者・森林所有者、あるいは勤労者・消費者等です。協同組合はこれら「一人ひとりでは弱い立場の人々が連帯し助け合う」という相互扶助の精神を基本的な考えとし、組合員の生産や生活を守り向上させ、究極的には公正な社会を築いていこうとするところにあります。
 これに対し、株式会社を構成する株主は、投資家や法人です。株主は当然高い株式配当を期待することから、より多くの利潤を確保するための競争原理を基本的な考え方としています。
 よって目的は利潤の追求であり、多くの利潤をあげ株主に配当するところにあります。よく例えられる言葉に「株式会社は資本(お金)で結びついた組織であるのに対し、協同組合は人と人とが結びついた組織である」とあることからも、その違いが分かります。

地域の准組合員利用が拡大  

 これまで協同組合についての特長を述べてきましたが、最後に、JA紀南の金融事業における准組合員の利用は、貯金・貸付けの残高において、正組合員の残高を上回っています。
 このことは当地方でJAがインフラ機能の一部を担っていると自負しているところでもあります。さらには、准組合員の利用が地域農業を支えていることにも繋がっています。
 現政権は准組合員の事業利用規制(准組合員の事業利用は、正組合員の事業利用の2分の1を超えてはならない)について、今後5年間の事業利用状況等を踏まえ結論を得るとしています。
 JAを取巻く環境は厳しいかもしれませんが、「JAとは、協同組合とは」、その特長を地域に発信し、多くの皆様に事業をご利用いただき、「JAは地域になくてはならない存在である」と言っていただけるよう取り組んでまいります。

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