JA紀南広報誌

2016年12月号p04-02

2016年12月号もくじ

「マイルドで後味良し」  

伝統製法の塩で南高梅干し
JA紀南で漬け込み  

「南高梅」を伝統製法の赤穂の塩で漬けた上級志向の白干し梅が完成

 梅産地の田辺市と、塩で地域おこしを進める兵庫県赤穂市の広域連携により、「南高梅」を伝統製法の「赤穂の塩」で漬け込んだ上級志向の梅干しが完成した。10月25日、田辺市の真砂充敏市長が発表した。梅干しは委託を受けたJA紀南が製造。地場の新米ご飯で試食した市長らは「まろやかというか、マイルドで後味も良い」「この美味しさは新米の甘みを引き立たせる」と絶賛した。
 赤穂市は「伝統製法で作った塩」を核とした総合戦略を掲げ、技術の継承や新商品の開発と観光客増大を目指しており、梅で地場産業振興を目指す田辺市に事業連携の打診があった。事業は国の「地方創生加速化交付金」を活用した。
 赤穂市での塩田製塩は、昭和46年の塩業整備法で廃止されていたが、平成14年の塩専売法廃止で塩が自由に作れることになったため、日本で唯一の伝統的な製塩施設という「流下式枝条架塩田」の復活に取り組んでいる。
 竹の枝を組んだ「枝条架」と緩い傾斜の流下盤に海水を流し、ポンプで循環させ、太陽熱と風力で乾燥させる製塩方法。赤穂海浜公園内の「流下式塩田」で製造した200㌔が今年、田辺市に持ち込まれた。
 市から委託を受けたJA紀南が6月に木熟の「南高梅」約1㌧を漬け込み、8月に500㌔の白干し梅が完成した。伝統製法の塩で作った梅干しは、一般の食塩で作った梅干しと比べ、塩化ナトリウムの含有が約1割少ない一方、カルシウムが3倍、マグネシウムが4倍含まれている。
 田辺市は「生体維持に必要で、体内で生成されない必須ミネラルを有効摂取できる可能性もあり、ミネラル分など微量成分の分析も進める」としている。
 梅干しは、11月13日の赤穂シティマラソン、19日のJA兵庫西のふれあいフェスタ、12月の赤穂義士祭や、東京のイベントでもPR配布し、評価を集める。
 両市では、老朽化した塩田を改修し増産体制を整え、平成31年の商品化をめざす。梅酢も、赤穂市で「梅塩」の製造研究を進めるといい、循環型活用での付加価値が期待される。

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