JA紀南広報誌

2016年10月号p10-03

2016年10月号もくじ

コラム  

柔道・大野選手の金
白浜支所長 稲垣 信明  

 リオ・オリンピックが終わった。
 いけないと思いながらついついテレビ観戦してしまい、寝不足の日々が続いた。最も印象的だったのは「日本のお家芸」、男子柔道である。
 柔道はルールの国際化が進み、「柔道」から「JUDO」へ移り変わっているらしい。
 その影響でロンドン五輪は成績不振に終わり、それから4年間、日本選手は戦い方を見直し、外国人に負けない筋力アップを図ったそうだ。
 結果、リオで「日本柔道の復活」を見事に実現させた。いくつかの試合を見る中で特に印象に残ったのが、男子73㌔級で金メダルを獲得した大野将平選手の試合だ。
 決勝戦でのことだが、金メダルを決めた瞬間、大野選手は笑顔を見せなかった。テレビを見ていた私はその時、「なぜ無表情なのかな?」と不思議に思った。「感情表現が苦手なタイプの選手なのかな?」とすら思った。
 後のテレビ放送で知ったのだが、柔道の精神で対戦相手への礼儀を重んじ、そうしていたのだという。
 「礼に始まり礼に終わる」。
 時代の流れで「JUDO」に移り変わっていく中、武道家・柔道家としての立ち振る舞いであったという理由を知り、金メダル獲得よりもそのことに感動した。
 話は変わるが、今年4月に改正農協法が施行され、ルールが変わった。JA組織に対して大きな改革が求められている内容だ。
 時代の流れにいかに対処していくか、自己改革をどう進めるかが大きな課題となっており、どのような形で農業やJAを存続させ、次世代につないでいくべきなのかが試されている。
 次代に向けて、ここ数年間での筋力アップ、組織基盤の強化が必須であり、時代とともに変わるルールへの柔軟な対応力もあわせて必要となってくる。
 そのような厳しい環境ではあるが、大野選手が見せた姿のように、私はJAマンとして先輩や地域の方々から教わり、引き継がれてきた大切な精神や本質を守る一助となりたい。
 4年後の東京オリンピック開催の頃には、さらに存在感のある力強いJA組織と私でありたい。

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