JA紀南広報誌

2016年1月号p08-01

2016年1月号もくじ

第28回和歌山県JA大会  

「力強い農業」と「豊かな地域」へ
5つの重点実施事項を決定
県内販売高は590億円めざす  

仁坂県知事ら来賓も出席し盛大に開催した3年に一度の県大会

 JAグループ和歌山(中家徹会長)は11月18日、和歌山市の県民文化会館に県内の組合員、役職員約700人を集め、「第28回和歌山県JA大会」を開き、「力強い農業」と「豊かな地域」の創造に向け、農業所得向上など5つの重点事項の実践に県内JAあげて取り組むことを決定した。JA紀南からは役職員と各組織リーダーら102人が出席した。

 県大会は3年に1度、JA全国大会と同じ年に開いている。
 今大会のテーマは「『力強い農業』と『豊かな地域』の創造」。
 農業所得の向上にJAあげて挑戦し、組合員子弟を中心とする次世代の担い手にとって魅力ある農業を実現するとともに、JAの総合事業で地域の生活インフラを支え、多様な協同活動を通じて、豊かで暮らしやすい地域社会づくりに貢献したいとの思いを込めた。
 県内JAは平成24年の前回開会で、10年後の「JAグループのめざす姿」として、①持続可能な農業の実現②豊かで暮らしやすい地域社会の実現③協同組合としての役割発揮の3つを決めて取り組んできたが、今大会ではその実現をより着実に進めるため5つの重点実施事項を掲げ、これを大会宣言としてJA内外に表明した。
 開会あたって中家会長は「農協改革を受けて開く今大会は、JAグループにとって重要な大会だ。農協改革をめぐっては、JAや協同組合についての十分な理解がない中での議論やJA批判が展開されたが、JAは『食と農を基軸として地域に根ざした協同組合』であり、そのことをあらためて全ての組合員・役職員で共有し、地域の理解も得ながら、実践に全力で取り組む」とあいさつした。
 また今大会では、平成27年10月に大筋合意に至ったTPP交渉についての特別決議も採択。合意内容が、交渉中は全く報道されていなかった果樹・野菜等の関税撤廃にも及んでいることは和歌山県の農業にとっても非常に厳しいものであるとし、全国のJAグループと連携し「大筋合意の内容と国会決議の整合性を徹底検証し、農業・農村を守るための万全な対策運動に取り組む」こととした。
 大会で決めた5つの重点実施事項の概要は次の通りである。

5つの重点実施事項

1 地域農業の振興と農業所得の向上への挑戦
 生産基盤の維持・強化と生産販売戦略の実践により、県内JA販売高590億円の実現をめざす。
 生産者組織を核に、農地維持対策や担い手の育成対策を強化し、農業生産基盤の維持・強化を図る。また、「商品づくり戦略」「流通戦略」「情報企画戦略」を柱とする生産販売戦略の実践、系統結集を基本として生産コストの低減に取り組み、農業所得の向上をめざす。
 県域に「農業振興共通対策室(仮称)」を新設し、各JAの農業所得向上への挑戦を中央会・連合会が一体的に支援。営農指導員の確保・養成など営農指導機能・体制の強化にも取り組む。

2 「地域に根ざした協同組合」としての機能発揮
 総合事業の展開で生活インフラを支えるとともに、くらしの活動への取り組みにより農業とJAの応援団づくりを進める。
 あぐりスクールや女性大学など、子どもや女性を対象としたくらしの活動に継続して取り組む他、シニア世代を対象に料理教室や農業塾など、「食」や「農」を中心とした活動を積極的に展開。「食と農、地域とJAを結ぶ」くらしの活動で、つながる「応援団」づくりを強化する。
 また、「食」「農」「地域」を支えるJAの取り組みの情報発信を強化し、「食と農を基軸として地域に根ざした協同組合」としての理解を深め、社会的評価の獲得をめざす。

3 組織基盤の強化と組合員の参加・参画の促進
 組合員の組織活動や、協同活動への参加・参画を進め、組織基盤の強化をめざす。
 次世代の地域農業の担い手である第二、第三世代の組合員との接点づくりと関係強化に取り組むとともに、事業利用者や、活動への参加者の准組合員加入を促進する。
 また、支所協同活動を全JAの全支所で展開。組合員が参加参画する支所(地区)運営委員会の設置を進める。
 この他、アンケート、地区懇談会など多様な意思反映の「場」づくりに取り組み、組合員がJAやJA支所を拠り所として、積極的に協同活動に参加・参画する「アクティブ・メンバーシップ」の確立をめざす。

4 地域農業の振興と地域の活性化を支える健全なJA経営の確立

5 和歌山県JAグループの機能・組織体制の検討・構築
 農業所得の向上や地域の活性化に向けた取り組みを支えるため、健全な経営の確立に取り組む。また、農協改革や人口の減少・高齢化などを踏まえ、和歌山県JAグループの今後の機能・組織体制の在り方について検討を進める。

 午後からは、テレビドラマ「北の国から」などを手がけた脚本家の倉本聰さんが「北海道で考える」と題して講演。都市部への権力、財力、人口の集中が地方の有権者(生産者)の無視につながるとの危機感を表明。農業を資本主義的にとらえようとする現在の風潮に警鐘を鳴らした。
 講演は、県内の一般消費者にも、広く農業・JAへの理解を促進することが目的で、応募で選ばれた一般の参加者約600人も聴講した。

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