JA紀南広報誌

2015年5月号p10-01

2015年5月号もくじ

ミカン  

◆着花管理  

 今年産の早生ミカンは表年で、着花が多く新梢発生が少ない木が多いと予想される。新梢を確保するため、摘蕾(蕾が大きくなってから開花始めまで)や摘果剤を使用し、新梢発生を促すことが重要だ。 
 また、着花が多い園地では、子房の充実と新梢の発育促進のため、花肥として開花までに速効性肥料10㌃当たりチッ素成分で4㌔程度を施用する。
 着花が少なく新梢発生が多い木は、着果を確保するため、新梢の芽かきや、被さり枝の除去を行う。

◆夏肥の施用  

 マルチ被覆園や早生の木熟栽培園では、樹勢低下(着果負担・夏場の乾燥)や隔年結果軽減のため、5月下旬に夏肥として速効性肥料を10㌃当たりチッ素成分で5~6㌔程度を施用する。

◆水管理  

 5月から6月は根の伸長時期となり木の水分要求量が高い。この時期に少雨や乾燥が続くと、①春芽の伸長を抑制し緑化が遅れる②生理落下を助長する③ホウ素欠乏症が発生しやすい④発根が抑制され後々、木の栄養状態が悪くなるなどの影響が出やすい。そのため乾燥状態であれば、10日間隔で20㍉程度の灌水を行う必要がある。空梅雨の場合も同様だ。特に苗木は影響を受けやすいため注意する。

◆苗木の管理  

 5月は新梢が勢いよく伸び始める。特に発芽後の管理がその後の生育を左右するため、芽かきや摘芯を行い、樹冠拡大を図る。特に次のことに心がける。
①摘蕾を行う。
②一芽から数本の新梢が出てきたら、一番生育の良い新梢を残し、あとは芽かきをする。
③7~8枚程度展葉したら、夏芽の発生を促すために摘芯する。
④アブラムシやハモグリガ、かいよう病の防除を徹底する。

◆病害虫防除  

○黒点病
 黒点病は、枯れ枝の越冬病原菌胞子が雨で飛散し、落弁期以後に伝染する。多雨や曇天時に感染が多く、主な感染時期は梅雨と秋雨の時期である。防除は落弁期にペンコゼブ水和剤(600倍・30日前まで・4回以内、カンキツは収穫90日前まで)を散布する。

○灰色かび病
 灰色かび病は、幼果の表面に花弁が落ちずに付着し、そこにカビが発生して発病する。開花期から落弁期にかけて曇天や雨天が続くと多くなる。防除は満開期から落弁期にかけて、ストロビーDF(2000倍・14日前まで・3回以内)を散布する。

○訪花昆虫
 コアオハナムグリやケシキスイ類など、花粉や蜜を求めて飛来する昆虫が花の子房(果実)に傷をつける。果実肥大とともに、白っぽい傷が果実の表面に縦筋状になって目立つ。開花期に晴天が続く場合や、中晩柑等の花粉が多い品種に多い。防除は3~5分咲きの頃にモスピラン顆粒水溶剤(2000倍・収穫14日前まで・3回以内)を散布する。

○チャノキイロアザミウマ
 近年、チャノキイロアザミウマの被害が目立つ。特にマキの近くは被害が多い。毎年被害が目立つ園地では5月下旬から防除が必要となる。この時期の防除薬剤は、キラップフロアブル(2000倍・収穫21日前まで・2回以内)。    (中央営農室・田ノ瀬佳男)

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