JA紀南広報誌

2015年5月号p07-02

2015年5月号もくじ

きずな  

常務(金融共済本部長)鈴木 孝司
新年度、気を引き締めて  

 平成27年度、新たな年度がスタートしました。目標達成に向け毎月の進捗状況を綿密に検証し、悔いのない年度にしなければと身を引き締めているところです。
 金融・共済事業は組合の収益面において大きなウエイトを占めています。収益確保が組合の使命ではありませんが、適正な収益を確保しなければ、組合員サービスも十分にできなくなります。
 また、職員の人事異動については、信用事業を担当する者は4年以内での異動が義務付けられているため、今後は年度当初の異動に加え期中での追加異動も必要です。
 地区懇談会等の場では「職員さんとせっかく親しくなった頃に、すぐ別の支所に変わってしまう。また、地元出身の職員を配置してほしい」等のご意見もいただいていますが、諸規定の遵守、職員育成の観点からも、ご理解をよろしくお願いいたします。

強権的な「農協改革」合意  

 「農協改革」ですが、最近になってようやく新聞やテレビでの報道が少なくなっているように感じています。
 正直なところ、農協改革を取り上げるバラエティー番組や新聞報道には、呆れるやら、嫌気がさすことが多々ありました。
 しかし、一方では、私たちの様々な活動について、組合員さんはじめ地域の皆様に認識していただく方法に問題は無かったのかとも自問しているところです。
 「日本農業新聞」には農協改革に関する記事が毎日と言っていいほど掲載されていますので、ご承知かと思いますが、農協改革の骨子には、農協法に基づく中央会制度の廃止、全農の株式会社化、単協の分割・再編、信用事業の代理店化、准組合員の利用規制等が挙げられており、それぞれ全てが関連したものです。
 2月9日にはJA全中を一般社団法人化し、監査の義務づけを廃止することで政府と合意に至っています。「全中の社団化と准組合員の利用制限の何れかを選択せよ」と、強権的ともとれる状況での合意だったとのことです。
 そして、その次は、「全農の株式会社化か、准組合員の利用規制か、どちらかを選べ」との形で迫られることは明白だと考えます。

本格的な改革要請は今後も  

 JAというのは地域の正組合員と准組合員が事業を利用することでスケールメリットが生まれ、結果的に組合員の暮らしを支える事業が継続できていると考えます。
 また、協同組合の活動は、直接的には収益を生まない営農指導事業や、地域住民の方々にも参加いただくふれあい活動等、総合事業体として機能しています。
 にもかかわらず、改革論議では、信用・共済事業を組合から分離しJAバンクや全共連の代理店にするとも言われていますが、仮に代理店となれば地域の皆様方に今までと同様、安心して利用していただくことができるでしょうか?
 貸付業務に関しても、組合独自の資金はつくれなくなりますので、現在ご利用いただいている営農に関する資金も制限されます。当然、組合の貸付業務に関するリスクは減少しますが、単位組合の事業収益は大幅に減少すると考えます。
 このように政府が進める農協改革は、JA全中を社団法人にすることだけで区切りが付いたのではなく、本格的な改革要請は今後も強まると考えられます。
 本誌4月号で滋賀県立大の増田佳昭教授が「農協改革とJAの課題」について語っています。増田教授の言う「真に必要とされるJAになるために」、政府に言われるまでもなく、私たちは協同組合の原点を絶えず意識し、組合員や地域のために役立つJAになるための自己改革を進めたいと考えます。

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