JA紀南広報誌

2015年11月号p06-02

2015年11月号もくじ

 

 11月になると、落葉が徐々に始まる。剪定は、休眠期が完了する年内終了を目標に取り組もう。

◆結実不良樹の改植  

 剪定前に、結実不安定な木は思い切って改植を計画する。樹齢20年生以上を目安に収量が低下している木は、早期に改植し、結実安定を目指す必要がある。改植する際は、作業が効率的に行えるよう、樹幹の確保や結実安定のための交配樹の配置などに注意する。

◆整枝・剪定  

○幼木の剪定
 梅の幼木の剪定は、主枝・亜主枝の確立と樹冠拡大などの骨格作りを目的に行う。主枝は2~3本立て、角度は50~70度に設定する。最初から主枝を寝かせないようにするのがポイントだ。
 亜主枝は主枝の分岐点から1㍍以上離して設け、順次間隔を1㍍以上離し、交互に設定するのが基本となる。亜主枝の設定は3年生頃から行い、発生部位や角度が悪ければ1年遅らせても良い。
 主枝・亜主枝の先端は1本にし、2分の1~3分の1程度を残して切り返す。

○成木の剪定
 品種によって方法は様々だが、一般的には、樹勢の強い木は間引きを主体に結果枝を多く残す。樹勢の弱い木は、切り返しを主体にする。樹勢が低下した木は、切り返しを多くして結果層を制限し樹勢回復させることが必要となる。
 基本的な成木の剪定手順は次の通りである。
①木全体を見て、主枝・亜主枝の配置を決める。
②主枝の先端から順番に不要な枝を切除し、主枝の先端は1本にして強めに切り返す。
③それぞれの枝は、先端から順番に剪定する。先端から見て三角形になるように配置し、不要な徒長枝、車枝、内向枝、枯れ枝は切除する。
④亜主枝・側枝の先端は少し上向くよう配置し弱めに切り返す。「南高」では、緑枝は切り返さず、混み合っている場合のみ間引きする。

○剪定道具の消毒
 剪定バサミや接木包の使用による茶がす症、ウイルス病などの感染防止のため、第三燐酸ナトリウムを成分とした専用の消毒液で用具を消毒するよう心がける。

◆病害虫防除  

○かいよう病
 かいよう病の菌は、新梢内で潜伏越冬し、翌年の発生源となる。この時期の防除薬剤はICボルドー66D(50倍・葉芽発芽前まで)が主となる。多発園では、防風林や防風ネットの設置が有効だ。

○コスカシバ
 コスカシバの幼虫は樹皮の下の形成層を食害して木を弱らせ、ひどくなると、主枝や亜主枝を枯らしてしまう。秋から冬の対策として、虫糞を目印に虫の掘り取り作業を行い、あわせて薬剤を補正散布するのが最も有効な手段だ。
 薬剤防除は、ラビキラー乳剤(200倍・休眠期・2回以内、スモモ登録なし注意)、または、ガットキラー乳剤(100倍・休眠期・2回以内・キクイムシも登録あり、スモモは1回以内)、またはフェニックスフロアブル(200倍・開花期まで・1回以内、スモモ登録あり)を主幹に散布する。なお、高温時に落葉を助長する場合があるため注意する。

○モンパ病
 モンパ病に感染した木は、新梢が短く、葉色が薄く、落葉が早い傾向にある。症状が重いと改植する方が良い場合が多いため、症状が軽いうちに防除することが大切だ。薬剤は、フロンサイドSC(500倍・収穫後から開花前まで、ただし収穫60日前まで・1回以内)を樹幹から半径1㍍範囲に1樹当たり50~100㍑土壌灌注する。(芳養谷営農室・中平剛史)

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