JA紀南広報誌

2014年8月号p24-02

2014年8月号もくじ

健康百科 第100回  

子どものプール熱に注意
佐久総合病院名誉院長/松島松翠  

 「プール熱」とは、子どもが夏場のプールで感染することが多いので、この名が付いています。医学的には「咽頭結膜熱」と呼ばれ、必ずしもプールからだけの感染だけに限りません。飛沫感染(患者のくしゃみなどによる、また空中に漂っている菌による感染)や、接触感染(手指を介した感染、タオルなどを共用したことによる感染)などにより、広く感染します。
 原因菌はアデノウイルスで、代表的な症状としては、咽頭炎(喉の腫れや痛み)、結膜炎(目の充血、目やに)、高熱(38~40度近い発熱)の3つがあります。潜伏期間は5~7日で、まず高熱で発症し、その後、喉の症状と目の症状の両方が現れます。発熱は4~5日続きます。
 以上のような症状が起きたら、かかりつけの小児科を受診します。鼻汁、唾液、喀痰(かくたん)、ふん便、喉のぬぐい液などから、アデノウイルス抗原を検出するキットで診断ができます。アデノウイルスに対する特効薬はありませんので、治療はそれぞれの症状に対する対症療法が中心になります。高熱や咽頭痛のため水分不足になりがちなので、幼児は注意が必要です。学校保健安全法では、症状がなくなった後、2日を経過するまで登校禁止です。
 予防としては、患者さんとの接触を避けること、流行時にはうがいや手洗いを励行することが大切です。また、治ってからしばらくの間は、便の中にウイルスが排せつされていますので、配膳前、食事前、排便後、おむつ取り替え後の手洗いの徹底が重要です。
 プールへ入る前にはシャワーなどでお尻をよく洗うこと、タオルの貸し借りをやめることが大切です。

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