JA紀南広報誌

2014年8月号p12-02

2014年8月号もくじ

花き  

◆土壌消毒  

 7月から8月にかけての高温期は花き栽培圃場の土壌消毒の適期だ。土壌消毒には太陽熱処理、薬剤処理の他、機械を利用した熱水消毒と蒸気消毒の方法がある。処理に要する期間や費用面・効果を考慮し、自園地の条件に合った方法を選ぶ。

〇薬剤処理による土壌消毒
 クロールピクリンやバスアミド微粒剤等の薬剤処理は、太陽熱処理など長期の処理期間が得られない場合に行ったり、萎凋細菌病等の多発園では太陽熱処理よりも確実な効果が得られる方法だ。
 処理期間は、夏場であれば10日程度の短期間で済むが、刺激の強いガスが発生するため、適正な処理を行うことと、周辺の人家等に対し十分な配慮が必要だ。

〇熱水・蒸気消毒
 数日の短期間で処理できること、太陽熱や薬剤の処理に比べ地中の深い層まで確実な効果が得られること(熱水で30~40㌢、蒸気で20~30㌢)、熱水では蓄積した塩類の除去が可能なこと、蒸気では土壌の団粒形成効果があることなどのメリットがある。
 ただし高温の熱水や蒸気の取扱いには十分な注意が必要、多量の用水の確保も必要で、燃料等のコストが高いなどの課題もある。

○太陽熱処理
 地温が最も高くなる梅雨明けから8月にかけてが処理の適期だ。地表下20㌢程度の地温を45度前後で1週間から10日維持できれば、土中の大半の病害虫や、地表付近の雑草の種子も死滅する。ハウスのほか、露地でもビニールを二重被覆して地温をできるだけ高く保つ工夫をすれば高い効果が得られる。
 処理の手順は、①前作の収穫残さを抜き取り耕運する②1㌃当たり石灰窒素10㌔を施用し、できるだけ深くすき込む③畦幅60~70㌢の小畦を立てる④古ビニールで全面を被覆する(ビニールに穴が空いている箇所は当て張りを行い穴を必ずふさぐ)⑤畝間に水を流し込むか事前にビニールの下に灌水チューブを設置し、土壌下層まで水が十分行き渡るまでたっぷり灌水する⑥次作の作付準備開始まで、できるだけ長期間(30日以上)ハウスを密閉する。また、露地の場合も地表面を被覆したビニールの上に20~30㌢の空間を持たせ、ビニールの二重被覆を行えばハウスでの処理に近い効果が得られる。(中央営農室・尾野敏之)

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