JA紀南広報誌

2014年6月号p11-01

2014年6月号もくじ

 

 今年度は春に各地区で梅の販売地区懇談会を行い、26年産の販売方針等について説明したが、販売がスムーズに進むよう生産者の皆様にはご協力をお願いしたい。

◆収穫  

 梅は品種、地域、園地条件、樹勢、青果用・漬け梅用といった用途で収穫時期が異なるため、適期を判断して収穫することが必要である。青果用南高の収穫時期の目安は、「毛じ」が果梗部から半分程度抜け、光沢が出てくる頃である。また、木での着果部位によっても熟期が異なるため、日当たりの良い外成りの大玉果から採果を始め、小玉果や熟度の遅い下部・内成り果は採果時期をずらして未熟果の混入を防ぐ。

◆選別等、果実の取り扱い  

 梅雨は高温多湿期で、果実は傷みやすいため、出荷基準に従って選別を徹底する。
 まず、収穫した果実は直射日光を避け、日陰に置くか日覆いをする。雨天に収穫した果実は、大型扇風機や専用乾燥機で十分乾燥させてから選別する。青果出荷では荷受時間に追われ乾燥が不十分になりがちだが、スレ傷やニエ傷の原因となるため、しっかりと乾燥させる。

◆「紅南高」の生産  

 「紅南高」は秀品で果面の3分の1以上の部分が鮮やかな紅になることが条件とされている。価格は南高秀品よりも2~3倍高く推移しており、紅南高で通らなくても紅加点が期待できるため、摘心・摘葉処理を行っている園地や条件に見合う果実が収穫できる園地では挑戦しよう。また若取りで「毛じ」が十分に抜けていない果実は鮮やかな紅とならないため注意する。

◆すす斑病  

 漬け梅用園地では収穫期間が長いため、降雨量が多いと防除が必要になる。6月の防除薬剤はインダーフロアブル(5000倍・前日まで・2回以内)、またはアミスター10フロアブル(1500倍・前日まで・3回以内)を散布する。収穫間近か収穫途中での散布となるため、薬剤の選択には十分注意する。

◆ケシキスイ対策  

 梅干しや加工原料からケシキスイの幼虫が見つかるクレームは依然発生しており、侵入防止対策を徹底することが消費者への信頼性を高めることとなり、梅産地の課題となっている。ケシキスイはどの園地にも侵入の危険性があるため、生産者全員が一丸となって次の点に取り組もう。
①山畑や山林近くのケシキスイが多い園では、ネット被覆前にフォース粒剤(10㌃当たり10㌔・3日前まで・1回)を散粒して虫の密度を下げる。ただし、散粒後は土と混和してネット等を張り、果実が処理土壌と直接接触しないようにする。または、バリアード顆粒水和剤(4000倍・前日まで・2回以内)を散布する。
②漬け梅用の収穫園地では必ずネットを敷く。
③漬け梅用の収穫園地では1日1回以上収穫する。
④古い果実・傷んだ果実は、園外に持ち出して処分する。
⑤漬け込み前の選果を徹底し、古い果実、傷んだ果実は除去する。
⑥きれいな水を使用し収穫した果実を30分程度水に浸漬する。

◆お礼肥の施用  

 お礼肥は樹勢回復・花芽分化の促進、貯蔵養分の蓄積等が目的である。県うめ研究所の近年の施肥特性に関する試験では、年間の施肥の中でこの時期の窒素吸収率が最も高いという結果も出ている。多忙な時期だが、効率良く吸収するよう、青果収穫園では収穫後、漬け梅園では収穫前に施用する。
 施用量は10㌃当たり、FTE入り梅すももペレットを100~140㌔、または有機化成特A805を80~100㌔を樹勢や収穫量によって加減し施用する。なお省力型肥料(らくらく梅配合、紀南省力梅配合、梅一発、梅ロング698)を施用している園ではお礼肥の施用の必要はない。
(芳養谷営農室・豊原晋哉)

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional