JA紀南広報誌

2014年5月号p07-01

2014年5月号もくじ

きずな 常務(企画管理本部長) 坂本 和彦  

不祥事再発防止は、地道に愚直に  

 最近新聞を開くと「疲労回復に!」「シミ、そばかすに!」「膝、腰の痛みに」「薄毛に!」「夜尿、頻尿に!」など、健康やルックスに関する広告が眼に入ってきます。
 若かりし頃は、車やオーディオの広告に眼が行ったものですが、馬齢を重ねもう少しで60歳に手が届くまでになった今日、認めたくはありませんが体力や記憶力に衰えを感じ始めているからでしょうか。しかしながら、お蔭様で、まだ薬やサプリメントのお世話にならず過ごせていることに感謝している次第です。
 さて、JAでは昨年末、再び職員による不祥事件が発生し、組合員と多くの利用者の皆様にご迷惑とご心配をお掛けしましたことを、深くお詫び申し上げます。
 もし、不祥事を無くせる薬があれば、少々高くても迷わず購入したいところですが、現実は一朝一夕に効果を出せる特効薬などあるはずがなく、現在策定している「不祥事再発防止策」を、地道に、そして愚直に実施・徹底していくことであると心得、取り組んでいるところであります。

梅のスムーズな流通のために  

 農業面では、平成25年産のミカンは品質が認められ、例年より高単価で終了できたことは喜ばしいことですが、問題は間近に控えている26年産の梅の販売です。
 昨年の梅は過去最高の生産量に消化不良を起こし、四苦八苦した年でしたが、これを解決する消化薬もありません。
 基本は産地の正確な出荷可能量を消費地に伝え、消費地ではそれに基づく販売枠を確保していただき、より良好な信頼関係を構築し、有利販売を展開することに尽きると思います。もちろん、基準に合った品質は言うまでもありませんが…。
 昨年の問題点を分析し、過去を振り返り反省することは重要ですが、昔から梅は豊凶の差が激しい作物と言われ、それは現在も変わっていません。
 「地元市場が安ければJAに出荷」、逆に「地元市場が高ければJAには出荷しない」では、必要とする時に物が集まらず、不要な時に多く集まるという、流通市場で最悪の逆転現象が発生し販売戦略などあったものではありません。
 今こそ、生産者の皆さんによる梅をスムーズに流通させるための製薬(公平なルール作り)が必要だと考えます。

“塩っぱい梅干し”克服の工夫を  

 一方、最近梅に関する明るいニュースが報道されています。例をあげれば効能に関しては「梅酢ポリフェノールがインフルエンザウイルスの増殖を抑制」、災害関係では「備蓄リストの分類が『その他』から『副菜』に格上げ」や「県の備蓄用梅干しの供給元としてJA紀南が落札」などです。
 また国に対しては「酒税法で『本格梅酒』(梅と糖類・アルコール類のみで製造)と『合成梅酒』(人工酸味料などで増量)の区分を」という梅酒の定義見直しの要望です。
 しかし梅の消費拡大を図るにはそれだけでは不十分で、何といっても梅の消費で一番ウエイトが高い“梅干し”の形態を変える必要があると考えます。
 将来的に国内だけでは消費伸張に限界が見える中、海外への輸出も視野に入れ、外国人が苦手な「塩っぱい」「酸っぱい」を克服する工夫が求められていると思います。
 「誰かが何とかしてくれる」ではなく、生産者の皆さん、地域の皆さんにも知恵を出し合っていただき、新たな加工方法、つまり梅消費に向けた“新薬”を開発することにより、地域・農業を盛り上げたいと切望しています。
 多くのヒット商品が主婦のひらめきや不便さから生まれています。梅の新しい加工方法開発に向けたキーワードは、個々の農家で加工できる、塩漬けに代わるものである、一次加工でしかも保存性のあることではないでしょうか。

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