JA紀南広報誌

2014年3月号p06-01

2014年3月号もくじ

最長で開花後9カ月間熟成  

越冬木熟みかん
標高230㍍の適地生かす  

 JA紀南の田辺みかん部会(坂本紀幸部会長)が取り組む「越冬木熟みかん」は合併前のJA田辺市時代から約30年の歴史がある。食味の良さで市場の厚い信頼を得ており、平成25年産は約70戸で、前年並みの約1300㌧を年末から2月下旬にかけて市場に出荷中だ。

 田辺地区(芳養町大坊・団栗など)の標高約230㍍の地帯を中心に栽培している。南東向きの園地が主で、海岸からも近く霜や寒害に遭いにくい適地だ。
 5月の開花から最長で9カ月樹上に成らす。収穫後は予措のみで貯蔵をせずに出荷するのが特長だ。冬場まで置いても果皮がしっかりとしている一方、中の皮(じょうのう)は薄く口当たりが良い。糖度は12、13%台を目標にしている。
 生産者は3等級に家庭選別し、箱詰めして芳養谷選果場に持ち込む。部会では他に総合選果場にコンテナ出荷する農家もある。
 田辺の越冬木熟は約2500㌧(25年産見込み)の量があるJAの木熟タイプのミカンの中心的存在だ。販売先は東北、京浜、中京の市場4社。市場がバイヤーや小売店担当者と共に収穫前の園地を見に来るなど、越冬木熟に対する期待感は高い。
 長期間、樹上に成らせばリスクは高まる。ヒヨやタヌキ、イノシシなどの鳥獣害には防鳥ネットや防護柵で対処している。隔年結果(極端な表裏年の発生)の軽減のためには、上部摘果による着果調整や、葉面散布剤などで早期の樹勢回復をはかる。
 坂本部会長は1・2㌶で越冬木熟に取り組む。「生産者は市場の求める1300㌧を確保することに責任を感じている。取引市場とは長いつきあいで、太いパイプと信頼があり、後継者が育つよう安定価格を願っている」と話している。

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