JA紀南広報誌

2013年5月号p20-03

2013年5月号もくじ

コラム  

台風12号被害の教訓
購買部 大炭敦史  

 忘れもしない、紀南各地に甚大な被害をもたらした平成23年9月の台風12号――。あれから1年半が経った。急ピッチに復旧工事を進めていただいたおかげで、ずいぶんと復興は進んでいる。
 最近は当たり前のように通っている国道311号線の仮設道路(中辺路町栗栖川滝尻)だが、大規模な土砂崩れにより寸断された当時、幹線道路は失われ、生活はどうなるものかと不安に包まれた。
 本来、私は自宅から支所(栗栖川)まで車で10分弱なのだが、災害直後は鮎川~富里~近露~栗栖川のルートを通り、2~4時間かかった。その後、潮見峠を越える迂回路が時間制限で通行可能となったが、両ルートとも道幅が狭く対向できる場所が限られ大渋滞となったために、当初はさらに3~4倍もの時間がかかった。
 少しでも自動車の通行量を減らした方が良いのではとの思いと、山道や狭い道路の運転に不慣れな職員の安全等を考え、鮎川からの集団(乗り合わせ)通勤を行った。
 さらに停電により乾電池が品切れになったこと、大被害を受けた本宮方面の方々がAコープ熊野古道ちかつゆ店に大勢買い物に来たための応援、道路の寸断で大型のタンクローリーが来ることができず、ガソリン等がなくなるのではという心配――。
 どうにかやりくりしながらも、次から次へとさまざまな問題が発生し、その対応に追われたことなどが思い出せる。
 数カ月後、滝尻の被害場所に仮設道路が開通した。しかし雨が少し降るたびに通行止めとなったため、毎年開催してきたJAの「ふるさと農林業まつり」やいろいろなイベント、会議等を中止せざるを得ない状況だった。
 仮設道路から見える土砂崩れ現場は、いまも復旧工事が行われているが、あまりにも多くの土砂が崩れたため、なかなか元には戻りそうではない。一日も早い完全復旧を願うばかりである。
 最近、東南海・南海地震の被害予想が報道されたばかりだが、災害等非常時には予想を超えることが起こり得るものである。台風12号被害で経験した教訓から、〝想定外〟を想定内とし、来たるべきときのために少しでも準備をしておきたいものだ。

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