JA紀南広報誌

2013年4月号p02-01

2013年4月号もくじ

農をいきる 地力請負人  

 なかへち地区のJA直売組織「こどういち」は、Aコープ3店舗に直売コーナーを設けて地産地消を実践する。中山間地域での生産・販売は困難な条件もあるが、会員の創意工夫や努力により客足を伸ばしている。

田辺市中辺路町野中
森 隆男さん(54)(こどういち 会長)

「地域が元気」を目指して
中山間特有の産物で集客  

世界遺産「熊野古道」の地で生まれた農産加工品を、地域内外の人に食べてもらおう――。平成20年3月、Aコープ紀南熊野古道なかへち店の移転新築オープンに合わせ、地域の期待を背負って直売コーナー「こどういち」が誕生した。
 「単に売上げを伸ばすことが目的ではなく、直売を通じて生産者や地域が元気になってくれれば」と話すのは会長の森隆男さん。会員には無理のないペースで出荷を促し、自家用野菜でも売れる楽しみを実感してもらう…。それが小さな喜びにつながっているという。
 平成22年にAコープ紀南熊野古道ちかつゆ店、24年からはあゆかわ店にも「こどういち」を設置した。発足当初30人だった会員数も、123人にまで増えた。
 母体が大きくなるにつれ消費者から生の声を聞こうと、試験的にちかつゆ・なかへち両店にアンケート用紙を設置した。「おいしい」「新鮮で安心」といった意見はモチベーションにつなげ、品揃えや品質面で厳しい意見があれば、率直に受け止め改善するよう努める。
 森さんは原木シイタケの栽培一本で生計を立てている。中国産の輸入増により打撃を受けたこともあったが、品質面で負けないよう身を削って頑張り、なかへち産のシイタケを周年出荷している。
 「自分のシイタケも含め、こどういちの存在が地元の人に認められることが目標。会員さんには、自分たちの店である認識と、お互い仲間でありライバルとの意識を持ってもらい、切磋琢磨しながらよい方向に動いていけば」と話す。

3店体制と会員らの努力の甲斐もあって、全体の売上げは年々右肩上がりだ。中でもドライブイン「古道歩きの里」と併設するちかつゆ店の売上げは、全体の6割近くを占めるという。
 森さんは「ちかつゆ店で売上げが大きいのは観光客が多く立ち寄るためで、田舎ならではの物珍しさが受けているんだと思う。それをヒントに、他の2店でもここでしかない物を並べ、他地域から集客する工夫もしたい」と意気込む。
 店には野菜や山菜、さんま寿司、餅などの加工品、花木、焼き物など中山間地域の特性を生かした商品がズラリと並ぶ。ただし、午後には品薄になるケースが多く、品揃え面では課題が残っている。
 さらに、冬場の寒さは生産物の栽培を妨げ、山に囲まれた畑では鳥獣による被害も多発する。しかし、そんな条件下でも会員らは可能な限り対策を講じ、売り場を守っていこうと懸命だ。
 こどういちへの出荷を通じた会員個々の小さな喜びが、回り回って「地域が元気」になると考える森さん。その指標は会員数と売上げの増加であり、当初の目的達成に向け着実に成果を上げている。
(文・写真=編集部・竹内一寿)

紀南勝景 ~その48~(最終回)  

瑠璃光霊泉
白浜町十九渕

 瑠璃光霊泉の水は「胃腸病や皮膚病に特効がある」と伝えられており、昭和8年に草堂寺住職が世の病苦に悩む人々を救うため堂宇を建立した。現在は堂宇が改築され、整備された林道を通って多くの人が訪れている。

 

おしえて みかっぴ その12  

質問
紀南の柑橘類は、いつごろまで出荷されるの?

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