JA紀南広報誌

2012年7月号p05-01

2012年7月号もくじ

きずな  

代表理事組合長 中家 徹
梅酒の〝定義〟とは?  

 本誌が届く頃には、青梅の販売も後半といったところでしょうが、今年は開花期の天候不順で受粉がうまくいかず、さらに雨不足も重なって生産量が大幅に減少する見通しです。市場の要望する出荷量を確保することができるのか大変心配しています。
 一方、青梅の需要は年々減少傾向であり、特に若い世代は梅干しや梅酒などを作らなくなってきています。
 近年は、誰でも手軽に失敗することなく作ることができる梅ジュースを積極的に提案していますが、まだまだ十分周知されているとはいえません。引き続き、機能性など訴えながら消費拡大に努めてまいります。
 梅酒は自ら作らなくなってきているものの、梅酒としての製品は一時のブームに乗って、各種メーカーがいろんなタイプの梅酒を販売しています。我々とすれば、青梅の消費が活発になれば良いわけで、梅酒がどんどん売れるのは大歓迎です。
 先日、コンビニやスーパーを回って、梅酒と名のつく商品をいろいろと買って来ましたが、価格も中身もさまざまで、その種類の多さに驚きました。
 しかしその中身を見ると、添加物を使用してないのはC社だけで、他はすべて酸味料や香料を使用しており、原料に梅をほとんど使用していない梅酒もありました。
 当然ながら梅の使用が少ないものほど価格も安く、中には半値以下のものもあります。果たしてこのようなものも梅酒と言えるのでしょうか。
 梅酒とは「青梅の実を砂糖とともに焼酎につけて造った果実酒」(広辞苑)であり、それ以外は梅酒とは言えないはずです。
 一日も早く梅酒の定義を明確にすることが消費者のためでもあり、生産者のためでもあります。
 このことは「和歌山の果樹」5月号の巻頭言でも書かせていただきましたが、JAとしても関係機関に働きかけ、梅酒の定義実現に努めてまいります。

自然エネルギーの活用  

 原子力発電は第二次世界大戦後の1951年に発明され、世界の電力供給源として60年間大きな力となってきました。
 しかし、昨年の大震災による原発事故以降、原発停止による電力不足問題が社会問題となり、歴史がまたひとつ大きな転換点を迎えています。節電目標が掲げられる今年の夏は、厳しいものになりそうです。
 そんな中、原子力発電に代わる電力発電が喫緊の課題となっており、特に環境にやさしい再生可能な自然エネルギーが注目されています。
 紀南地方は、昨年9月未曾有の大雨による大災害が起き、水の怖さを痛感しました。降雨量もさることながら、起伏に富んだ地形が土砂崩壊等、災害を大きくしたことも事実であります。
 水はひとつ間違えば大変な凶器になりますが、素人考えながら、このような自然条件を生かすことによって、再生可能な自然エネルギーを生み出すことができるのではないでしょうか。それは小水力発電です。
 小水力発電を主なエネルギー源として自給自足を実現しているのが〝五木の子守歌〟の熊本県の五木村で、エネルギーの自給率は900%とのこと。そして余ったエネルギーは売電して他地域に供給されています。
 JA紀南管内にも、小水力発電の適地は少なくありません。落差の大きい河川はダムを造ることなく、自然を生かすことによって過疎地対策にもなるのではと考えます。
 とはいうものの、初期投資も大きく簡単に取り組めるものではありませんが、太陽光発電のように政府が補助金を出して支援をしていただければ全く不可能なものでもありません。
 JAでは現在、太陽光発電を提案させていただいていますが、7月1日から導入される再生可能エネルギーの固定価格買取制度の導入がさらに追い風になることは必至です。
 今後ますます注目される、このような環境にやさしい再生可能エネルギーにJAも積極的に関わり、提案してまいりたいと思います。

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