JA紀南広報誌

2012年12月号p05-01

2012年12月号もくじ

きずな 代表理事専務 泉 雅行  

JA全国大会に参加して
 ―次代の食と農のために―  

 今年は3年に一度の「JA大会」の年です。10月11日には東京渋谷のNHKホールで「第26回全国大会」が開かれ、全国からJAグループの代表や関係者ら約3000人が参加し、2013年度から向こう3カ年のJAグループの取り組み方針を決議しました。和歌山県から36人が参加し、JA紀南からは本田副組合長と私が出席しました。
 テーマは「次代へつなぐ協同」。農家や組合員が世代交代していく中、多くの人々が協同活動に参加することが、豊かな地域づくりにつながるという観点からです。
 大会には来賓として野田佳彦首相をはじめ、郡司彰農相、自民党の安倍晋三総裁ら各政党の代表が出席し、壇上でJAグループの役割に期待感を表しました。
 また、大会決議とは別に、「環太平洋連携協定(TPP)交渉参加断固反対と徹底した農政運動の強化」、「大会決議実践」という2つの特別決議も行いました。
 私は9年前にもこの大会に出席しましたが、これほどの顔ぶれが出席することはなかったように思います。野田首相の「近いうちに」発言により、衆議院の解散が近いことを窺わせた影響があったかもしれませんが…。
 ただ、これだけの規模の大会を開催し、そうそうたる政党の代表者が集ったにもかかわらず、JA大会の記事を大きく取り上げたのは日本農業新聞のみ。他紙には「JA」の文字さえありませんでした。
 無関心なのか、無視なのかはさておき、ある報道番組では、JA全国大会で「脱原発」宣言をしたと報道されましたが、もう一つの「TPP交渉参加断固反対!」は一切報道がありませんでした。
 TPPへの参加は、日本農業を崩壊させるだけでなく、食料安全保障や安心・安全な国民の暮らし、医療など、わが国の根幹にかかわる制度が崩壊する恐れがあります。
 これをJAグループが大会で反対決意を表明したにもかかわらず、メディアが取り上げないことでは、この声明が国民に広く理解されるかが不安になります。
 そのため、メディアとの意見交換やチラシ等を活用した街頭宣伝活動により、今以上のPR活動が必要であると考えます。
 ある研究者は「もし日本農業新聞のTPP報道がなければ、反対運動はここまで広がらなかった」と言ってくれたようです。大手の新聞やメディアは、TPPに関する情報を正しく伝えているのだろうかとさえ疑問を持ちます。
 ちなみに、TPP参加国であるニュージーランドでも、TPPの名前も知らない人が86%に上ることが世論調査で分かったそうです。TPPの内容についてよく知らないのに、日本でも「自由貿易はいいことだ」と単純に思っている人も多いでしょう。
 やはり、組合員の皆様には「日本農業新聞」を購読いただき、TPPについての正しい情報を共有したいものです。そして「近いうちに」実施されるであろう衆議院選挙の政権の選択と併せ、TPP参加の是非を大きな争点にし、徹底した反対運動に取り組んでいこうではありませんか。

和歌山の農業を元気に
  ―後継者育成に向けてー  

 全国大会に引き続き、11月28日には和歌山県のJA大会が県民文化会館で開催されます。JA紀南からも各組織・役職員総勢118名が参加する予定です。
 これまでに県大会の議案審議を行い、8月から9月中旬にかけて、運営委員会・生販委員会等組織協議を進めてきました。
 今回の組織協議案の主題は、「次代へつなぐ協同~協同の力で農業と地域を豊かに~」。「次代」とは「次の時代」であり、「次の世代」という意味も併せ持ちます。
 課題と活動の方向はこの主題に凝縮されているといえます。組合員の世代交代が本格化していく中、JA紀南管内では正組合員の50%が70歳以上という状況です。
 私の地域でも、農家の高齢化が進む中、今後の農業の後継者不足が深刻になっています。「あの専業農家に後継者がいるのだろうか」「あの篤農家の子どもは農業をするのだろうか」という農家が両手の指で数えられないほどです。
 大会議案にある、市町が作成する「人・農地プラン」との連携のもと、食と農を守り、農業生産活動を安定的に継続するための後継者育成を目的に、次世代対策について何らかの実効ある方策が取れるよう検討したいと思います。
 つきましては、組合員皆様の積極的な利用結集により、剰余金を捻出して次世代対策の積み立てができるよう、役職員一同、皆様の期待に応えるため全力を傾注してまいります。

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