JA紀南広報誌

2012年12月号p02-01

2012年12月号もくじ

農をいきる 地力請負人  

 口熊野、上富田で地産地消を実践する「ふれあい市」。AコープAPIAとの相関関係で成り立っており、安定して消費者が訪れる一方、売り上げが停滞している現状に危機感を抱く会長に話を聞いた。

優先すべきは消費者満足
品質向上と会員の結束を  

約7000鉢の蘭を自宅で育てる林さん。ふれあい市に必要なのは「会員の結束」という

上富田町生馬
林 勇太郎さん
(ふれあい市産直部会 会長)

 ふれあい市産直部会は、上富田地区のJA直売組織として平成9年に設立した。産直ブームを追い風に出荷会員も増え、徐々に規模を拡大。17年6月のAコープAPIAのリニューアルを機に、店内の一角に直売コーナーを設けた。
 23年度の会員数は約140人。昨年から組織の舵取り役を任されているのが上富田町生馬の林勇太郎さんだ。曲がったことが嫌いな性格で、会長として組織を良くしようと思うあまり、会員や役員、JAの事務局に対して苦言を呈することもあるという。
 「新鮮かつ安価な品で消費者に信頼感と満足感を提供するのが、ふれあい市の本来の姿。決められたことを会員一人ひとりが自覚を持つことが、消費者に喜ばれる一番の近道だ」との信念を持つ。
 林さんが出荷するのは野菜などではなく、趣味が高じて自宅で育てている蘭で、その数はざっと7000鉢。趣味というよりは、人一倍管理に対するこだわりと愛着を持つプロフェッショナルだ。
 ふれあい市には蘭を出荷しに出向くだけでなく、品揃えや陳列などを常に確認する。APIAには毎日大勢の買い物客が訪れるが、ふれあい市がどれだけ客を呼んでいるかという把握にも努めている。
 「まずは運営を強化することが私の役割。残された任期でどこまでできるか分からないが、会員をまとめ、消費者に喜ばれるふれあい市にしたい」と話している。

AコープAPIAの入り口付近に設置されているふれあい市

 田辺・上富田地区は、直売所が多く点在する激戦区でもある。ここで勝ち抜くためには、出荷者の個人競争以上に会員同士の仲間意識を向上させ、意思の共有化を図ることが重要であると林さんは考える。
 ふれあい市の年間売上げはおよそ8000万円。目標としている1億円まであと一歩だが、なかなかその壁が厚いという。
 「APIAが集客して売ってくれると甘んじていては発展しない。会員もできるだけ消費者と話をしてニーズを蓄積し、栽培に生かす努力をする。それができれば、名前だけで〝対面販売〟できるようになるだろう」と話す。
 そのために不可欠なのは、品質管理と価格であると林さんはいう。「新鮮さをウリにしている以上、本来は朝採りの野菜と古いものとは区別して陳列すべき。価格はA級品揃いであるスーパーの7割程度が妥当だと思う」と考え、会員に対しても理解を求める。
 商品の充実、品質向上、安定出荷など課題は多いが、ふれあい市の力でAPIAに客を呼べるよう、直売の魅力をさらに引き出したいと願う林さん。若手の生産者、専業農家の参加も呼びかけつつ、まずは会員の結束を固め、目標に掲げる1億円の突破を目指す。
(文・写真=編集部・竹内一寿)

紀南勝景 ~その44~  

串本町樫野

トルコ軍艦遭難慰霊碑

 明治23年、大島樫野埼の沖合でトルコの軍艦エルトゥールル号が暴風雨のため難破し、島民が献身的な救助を行った。亡くなった乗組員はこの丘に埋葬され、慰霊碑が建立された。現在の慰霊碑は、トルコ共和国初代大統領が新たに建立することを決定し、昭和12年に完成したものである。

おしえて みかっぴ その8  

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