JA紀南広報誌

2012年1月号p11-02

テイクオフ  

学経役員・非常勤理事連載 金融共済本部長 山本 治夫
合併して9年になるものの  

 JA紀南は、平成15年の合併でご存知のように組織、事業規模が格段に大きくなりました。
 合併前から、「合併すれば、組合員、地域とJAの距離が広がるのでは」との懸念はあったものの、複雑化する社会環境と多様化する組合員や地域のニーズに応えるには、小規模のJAでは困難とのことから、その懸念がありながらも合併したところです。事実、合併していなければいろんな面で大変な事態が生じていたのではと思われます。
 そうでありながらも、合併してからすでに満9年になろうとしていますが、組合員から今なお、「合併して何が良かったのだろう」とのつぶやきが聞こえてくることもあります。
 平成15年当時からすれば、農業、地域、JAを取り巻く環境が様変わりしています。とりわけ、JAの構成メンバーの太宗を占める農業者の所得が厳しい状況になっていることについての苛立ちが、その思いを強くしているのでしょう。
 一般的に景気のせいにしていますが、必ずしもそればかりではなく、JAの対応に問題がなかったか、今一度その検証は必要と考えています。そろそろ平成24年度の事業計画を検討する時期となってきました。ぜひそのことは考慮しなければと思います。
   ■   □   ■
 JAは表面的には金融事業は銀行と、共済事業は保険会社と、購買事業は農業資材店と似たような事業をしています。しかし、協同組合の事業の在りようは、それらと似て非なるものです。
 言うまでもなく、株式会社は所有と経営は別であり、経営の最大目的は株主の最大利益です。
 一方私たち協同組合組織は、出資者、運営者、利用者が同一人であることから「お互いを助け合い、生活の向上を目指す」のが理念であり本質です。
 現下の混沌とした時代であるからこそ、求められるのは協同組合運動と自負していますが、その本質、理念が日常の活動の中でどれほど意識され実践されているか、役職員、組合員とも、今一度立ち止まって考えてみる必要があります。
 組織が大きくなったからと理由付けするのは簡単ですが、その規模に見合うJAの運営手法にもうひと工夫もふた工夫も必要です。
   ■   □   ■
 つい数年前まで日本は、新自由主義と称し、市場経済至上で政策運営されていました。そしてそのことで大きく経済的利益を得た人は一部にいたのでしょう。
 しかしその反面、個人間に、都会と地方に、大きな経済格差を生じさせたと評論されており、その是正が今最大の課題とされています。
 競争は必要であっても弱肉強食はお互いの幸せを否定します。
 今こそ求められているのは、お互いの幸せを追求する協同組合運動と確信しています。

 

おしえてみかっぴ  

答え
ダイダイの語源は「代々」からきてるんだって。正月飾りやお餅の上にダイダイが用いられるのは「家が代々栄える」という縁起物の意味があるんだよ。

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