JA紀南広報誌

2011年7月号p02-01

農をいきる 地力請負人  

就農当時からスイートコーンを栽培する山本孝一さん

白浜町中
山本 孝一さん

 初夏の味覚として地元を中心に人気が高い、とんだのスイートコーン。市場出荷をせず、ほとんど地元での直売が主流という販売の手法をとっている。消費者の心をつかんでいる人気の裏には、生産者のたゆまない努力があった。

期待を裏切らない味に
スイートコーンで直売  

朝採りの新鮮なトウモロコシをお届けします――。JAとんだ支所では6月にスイートコーンの直売出荷がピークを迎え、到着を今かと待ちわびる消費者が多いという。
 生産者は13人、面積は1.3㌶と小規模生産だが、人気の秘訣は栽培努力を通して、毎年消費者を裏切らないその〝味〟にある。
 とんだ地域でスイートコーン栽培が本格化したのは30年以上前で、米の減反政策をきっかけに広がったという。品種も随時変わってきたが、ここ数年は黄色い粒がビッシリ詰まった高糖度系の「ゴールドラッシュ」に定着している。
 就農して23年になる白浜町中の山本孝一さんは、7㌶もの水稲と冬場のレタスを柱に農業経営を行っているが、15㌃のスイートコーン栽培には、他の品目とは違った思いを抱く。
 「シーズンを迎えると、今年の出来映えや収穫時期などお客さまから直接問い合わせが入る。楽しみに待ってくれている人がいることは、作り手冥利に尽きる」と目を細める。
 23年産は順調に生育していたものの、「品質の善し悪しが決まる」という花粉が飛ぶ時期に、強風で一部倒伏した。影響がどこまで出るかという心配を抱えたまま収穫スタートとなった。

糖度の高さが特徴の「ゴールドラッシュ」

スイートコーンの栽培は、レタスの収穫を終える2月ごろの種蒔きから始まる。本田に2粒を直蒔きし、両方芽が出ると片方を取り除き、芽が出なかったところにはそれを植える。一見手間がかかりそうだが、山本さんは苗を作って植えるよりも楽だという。
 土づくりを含め、アブラムシなどの害虫対策、独自に「レオ有機」という有機肥料を施用するなどして品質向上に努める。「とにかくコーンにストレスを与えないよう育てる」と栽培管理に力を注ぐ。
 収穫は早朝5時から開始。甘味が乗っている適期を逃さないよう、約3週間の短期間勝負だ。
 「あまり儲けにはならんけど、喜んでくれる人がいるからやめられない。作る限りはおいしいものを届けたい」とやりがいを感じている山本さん。
 3年前には後継者の敦史さんが就農し、農業への意欲を見せているため心強いという。「もっと面積を増やしたいが、他の品目との兼ね合いでこれ以上は難しい。一緒に直売できる仲間が他の地域でも増えたら」と話す。
 山本さんたちのこれまでの努力の積み重ねが、消費者の信頼につながっている、とんだのスイートコーン。消費者の声が聞こえる直売により、生産者の生産意欲と品質向上につながるという、いい循環が構築されている。
(文・写真=編集部・竹内一寿)

紀南勝景 ~その27~  

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野中の清水 のなかのしみず
田辺市中辺路町野中
 野中の清水は、旧国道311号沿いに涌き出ている清水で、日本名水百選のひとつにも選ばれている。古来より涸れることなく水が湧出し、旅人がのどを潤した絶好の休憩所でもあり、現在も地元住民の生活用水や飲料水として親しまれている。

 

おしえて うめっぴ その3  

質問
梅ジュースを作るとき、実を凍らせた方がいいと聞いたけど、どうしてなの?

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