JA紀南広報誌

2011年6月号p22-01

女性会つどい・家の光大会 体験発表要旨②  

楽しく、ゆかいな仲間たち  

宇井 清子
すさみブロック
すさみ支部

 私が女性会へ入会したきっかけは、「布ぞうり作り」でした。「宇井さん、農協の女性会へ入らへんか! そりゃーおもしろいで。今年は『布ぞうり』の作り方教えてくれるんやで。女性会の総会あるさか、まぁおいでよ!」という誘いでした。「えっ、ぞうりの作り方教えてくれるん?」
 その時、幼いころの母との思い出が蘇ってきました。
 私の母は8人兄弟の貧しい家に育ったので、作れるものはすべて自分で作りました。自分の着物、子どもたちの洋服を始め、米、野菜、果物を栽培して四季折々に食卓に出してくれました。
 母がある日、「きよこ、ちょっと手伝ってくれるか!」と言い、納屋に連れて行ってくれました。納屋の2階から、ワラを降ろしてきれいにすごき、元を揃えて束ね、口に含んだ水をプ―ッとワラに吹きかけて「これ、そこの石の上にのせてテンコロで叩いてくれるか」と手渡されました。
 母は、赤土で固めた土間にむしろを敷いて座り、縄を作り始めました。私は、土間に埋めている丸い石の上にワラの束を乗せてテンコロで叩き始めると、「そんなに強く叩いたらあかんで! 回しながらやさしく叩かんと!」と叩き方を教えてくれました。
 「お母ちゃん、これでええか?」と柔らかくなったワラを渡すと「ええで。おおきに。助かったわ」と言って、作った縄を両足に掛けて「ぞうり」を作り始めました。鼻緒には古い布切れを入れ、ぞうりの裏側に飛び出しているワラを切り落として、かわらしい「ぞうり」が出来上がりました。
 「きよこ、できたで。履いてみるか」と渡してくれたその時の喜びは、今でもはっきりと覚えています。そんな母との懐かしい思い出の「ぞうり」が作れると、喜んで女性会に入れていただきました。
 あとで分かったのですが、総会後の研修会で教えてもらう手芸の数々は、すべて「家の光」に紹介されているものでした。
 それから1年後、いつもお世話になっている方から「きよちゃん、女性会の地区役員さんの件なんやけど、のぶちゃん何年も役員してくれたから、ここらでなってくれへんやろか?」と頼まれました。
 どんなことをするか分からないまま、「ええよ」と引受けました。それからは、地区役員として月1回の役員会議に出席するようになりました。
 役員会議は、まず会長の挨拶に始まり次に「家の光読書会」をします。一人の方がその月の家の光で感動したページを読み上げ、皆がそれぞれの思いで聞く。
 紹介してくれた記事について感想を述べるということはありませんが、会議に入る前に思いを共有するという点で大変良い試みだと思うのと、家の光を有効に活用していると感じました。
 読書会の後は、本題の議題について検討を始めます。活発で楽しく笑ったり議題から脱線したり名々が喋りだして「静かに」、「聞いてよ!」と事務局さんから注意されながら、大変楽しく笑いあふれる会議…というより集いです。
 また、この事務局さんは実に自然体でして、自分の親に対して話すように堂々とずけずけと言って、さわやかに役員さん方に接しておられます。毎回その様子を見ながら、この事務局さんの持っている人柄だなと思うのと、育てて下さったご両親とご主人と歩みの中で培ってきたものだろうと思ったりしています。
 ここで、11月6日に開催されました「クッキングフェスタ・イン・すさみ」について少し話します。
 私は、個人的な都合で準備段階ではほとんど参加できませんでしたが、「明日が本番!」という最終打合せに参加しました。事務局さんが「分かりましたか?」と聞くと、「はい!」と笑顔でやる気満々で答える仲間、私語が入ると「ちゃんと聞いとかな、明日の本番に失敗するで」と注意を受けると、一人の役員さんが「子どもより言うこと聞かへんなぁ!」の一言に皆の笑い声で、緊張の中にも終始笑い声に包まれた最終打合せでした。
 本番当日は、早朝から料理の準備に。役員全員が一致団結し予定の時間より早くに料理が出来上がり、最終確認をして開始時間を待ちました。少しの緊張感とワクワクした気持ちで始まったクッキングフェスタは、あっという間に終わりました。
 参加していただいた会員さんからは、「料理おいしかったよ!」、「アトラクション楽しかったわ!」等の声を掛けていただきました。役員全員と協力しあう行事に参加できたことと料理を学べたことは、私にとって良い勉強になりました。
 また行事に取り組む仲間の姿を見て、私が大好きで勇気をもらうサムエル・ウルマンの詩を思い出し声を出して読んでみました。
 青春とは 真の青春とは 若き 肉体のなかに あるのではなく 若き 精神のなかにこそ ある 薔薇色の頬 真赤な唇 しなやかな身体 そういうものは たいした問題ではない 問題にすべきはつよい意志 ゆたかな想像力もえあがる情熱 そういうものが あるかないか こんこんと涌きでる 泉のように あなたの精神は 今日も新鮮だろうか・・・
と続く詩ですが、この詩にピッタリなすさみの仲間です。
 私は仲間に入れていただいて3年目になりますが、仲間との関わり中で父の教えを強く感じるようになりました。
 父は「いろいろな人から力をもらって生きている事を忘れるな」「人に迷惑を掛けるような事はするな」「仕事はコツコツやれ、そうすれば長続きする」、最後に「一つのことだけしか出来ない人間になるな」でした。
 最後の教えは「人として深みのある人間になれ!」と言うことだと自分なりに理解したのですが、この教えは私がこの世と別れを告げるその日まで心していかなければと思っています。
 今が青春の「楽しく愉快な仲間たち」の背中を見ながら少しでも父の教えに近づきたいと考えています。

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