JA紀南広報誌

2011年6月号p16-03

コラム  

酒の席から「歩こうかい」  

 親しい仲間との飲み会でのことです。
 いつものように大いに話が盛り上がっていたところ、毎朝、愛犬と散歩をしながら体力維持に努めている五十代半ばの先輩から、「最近、思い立って体力試しに、本宮町の渡瀬温泉まで歩いたんやで」という話がありました。
 先輩は栗栖川の自宅から国道311号線を本宮町に向けて歩き、途中で旧国道を通って野中の一方杉などに立ち寄りながら、30数㌔の道のりを約6時間かけて歩ききったそうです。
 一同が「それは凄い!」と感心していると、話の終わりに先輩が「一度みんなで歩いてみらんか」の一言……。
 日ごろは何かと消極的な自分ですが、アルコールが入るとかなり調子に乗りやすいタイプ(いつも後で反省する)で、やめておけばいいのに「よし、やってみよう」と、隣の席で嫌がっている友人(共に50歳)を無理やり「歩こう会」へ引き込んで、その後も大盛り上がりの酒宴となりました。
 さて3週間後、決行日がやってきました。参加者は3人で、先輩以外は少々不安を抱いての出発でしたが、出だしは足取りも軽く絶好調! 目指すは湯峰温泉へ。
 仕事でよく自動車を運転しながら通っている道も、歩いてみると普段は目に入らない景色に気付かされます。「なんだこりゃ」。国道沿いは、空き缶やビニール袋等のゴミが散乱しポイ捨て状態でした。
 自分の身の周りだけキレイであれば良いと考えている人が多いのか。このような振る舞いが、平気でされることを腹立たしく感じる一方、道沿いを流れる川の水の清らかさが印象に残りました。
 過去に経験したことのない距離を歩くなかで、順調だった足取りも、近露を過ぎ小広トンネルを抜けるぐらいから、両足に痛みを感じペースダウン。後方を歩く友人の表情も、足の痛みで険しくなっています。
 栗栖川から約32㌔の道のりを、7時間超かけて湯峰温泉にたどり着いたときには、2人とも立っているのも厳しい状態でした。(そのとき先輩は、元気に温泉卵を作っていた。スゴイ!)
 酒の勢いから始まった小さなチャレンジでしたが、決めた目標に向かって仲間とお互いを気遣いながらやり遂げ、達成感を共有できたことは、少し大げさかもしれませんが貴重な体験をさせてもらったと感謝しています。
 そして、いつも何かにチャレンジしている自分でありたいと思った一日でしたが、当然その日も、仲間とたくさん酒を飲んで気持ちよく酔っ払ってしまいました。
(栗栖川支所・那須公基)

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