JA紀南広報誌

2011年3月号p28-01

こもれび  

松田 小夜子(白浜町中)
農協と共に歩んだ半生  

 私が農協職員となったころの富田平野は、冬になると見渡す限りビニールのトンネルが白い波を打って、レタス栽培の最盛期でした。夜になるとどの家もレタスを包む作業で灯りがともっていました。
 渉外係りだった私は、夜でもレタスの作業中の農家を訪ね、「定期預金にくくっておきませんか!」と、お願いしたものです。何年か経って「あんたのおかげでお金が貯まってよかったよ!」と感謝されました。
 農協退職後は女性会活動に精を出し、西牟婁郡の会長を任命されてから10年余りは、たびたび和歌山の会議にも出席しました。年に一度は近畿の大会や東京での全国大会と、いろいろな経験は今でも私の心の財産となっています。
 JAとんだの女性会活動の一つとして思い出深いのは、平成3年ごろ、自分たちで作った野菜や花を朝市サークルとして売ってみようと、会員15人ほどで毎週日曜日にAコープの前で朝市を始めました。
 コンテナ2個とベニヤ板1枚というささやかな出発でした。その後テント一張りにしてからは徐々にお客さまが増え、雨の日や夏の暑い日は青菜がしおれたため、「何とか屋根のある所がほしいなあ…」とみんなで話し合いました。
 何度もJAや役場、町会議員の方にもお願いしたところ、平成11年の暮れにようやく念願の施設が完成したのです。名前は「直販所あぜみち」。
 女性会のみならず組合員も出荷会員となってスタートしましたが、私は内心成功するかどうか不安で一杯でした。でも案ずることもなく、たくさんのお客さまが足を運んで下さりました。
 そして2年ほどでAコープと合併し、Aコープあぜみち店として大きくきれいな店に建て替えられました。開店前から多くのお客さまが来る様子を見て、夢のようだと感激したものです。
 合言葉は「新鮮な品物を真心込めて安く!」。売り上げもどんどん伸び、「不思議な店やなあ」と喜び合いました。地域のみんなが楽しく集える場所となりました。
 とりわけJA紀の里の「めっけもん広場」とともに、「あぜみち」も地域に貢献したとの意味で、県から表彰を受けた時が一番うれしく輝かしい出来事でした。
 今、自分の歩んできた道を振り返ると、地域の皆さまの協力のおかげ、農協のおかげで、充実した半生を送ることができたことを唯々感謝するばかりです。
 これからの余生も、日々明るく元気に過ごしたいと思っております。
(とんだ支所管内)

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