JA紀南広報誌

2011年3月号p14-02

 

◆結実安定対策

 梅の品種のほとんどが、同じ品種の花粉では結実できない性質で、主力の「南高梅」もその部類である。安定生産を図るためには、受粉対策は重要な作業の一つだ。
 受粉樹は植裁本数の2割以上を植裁する。気象的な要因で開花期が合わない場合があるので、受粉樹を2品種以上植裁するのも効果的だ。また、応急処置として受粉樹の枝さしも良い。受粉にはミツバチの活動が重要となるので、開花期間中の防除は厳禁しミツバチ保護に努める。

◆病害虫防除

○灰色かび病
 開花期に気温が低く曇天が続く場合は、花弁やガクの落ちが悪く、幼果と接する部分が感染する。防除薬剤は、ロブラール水和剤(1500倍・45日前まで・2回以内)を散布する。

○かいよう病
 昨年春の強風等で枝に傷も多く、本年のかいよう病の発生が懸念される。落弁後、幼果がガクからむき出るまでにICボルドー66D(50倍・葉芽発芽前まで)、またはZボルドー(500倍・葉芽発芽前まで)を散布する。以降、青果用では、マイコシールド水和剤(1500倍・21日前まで・4回以内)、「南高」の漬け梅用では、カスミン液剤(500倍・60日前まで・2回以内)を散布する。
 梅の幼果は銅剤に弱く、幼果の肥大が先行したり、降雨が多く適期を逃した場合は、薬害軽減にクレフノン(200倍)を混用するか、銅剤をマイコシールド水和剤やカスミン液剤に変更する。また、かいよう病は、防風対策をすることで大幅に軽減できる。防風ネットや、防風樹の設置も効果的だ。

○アブラムシ類
 防除が遅れると、展葉時に萎縮したり幼果が奇形化したりする。園地により、発生時期が異なるので、確認のうえ適期防除に努める。薬剤は、モスピラン水溶剤(4000倍・前日まで・3回以内)、またはマブリック水和剤20(4000倍・21日前まで・2回以内)を散布する。

○黒星病
 黒星病は降雨によって感染し、潜伏期間が長いため事前の防除が必要になる。防除は幼果がガクからむき出る3月下旬頃から行なう。品種・地域により生育状況が異なるので、確認のうえ防除を開始する。青果用では、ベルクート水和剤(2000倍・30日前まで・3回以内)、「南高」の漬け梅用では、ビスダイセン水和剤(800倍・30日前まで・3回以内)、またはマネージDF(4000倍・45日前まで・3回以内)を散布する。ただし、銅剤とビスダイセン水和剤との近接散布は薬害の恐れがあるので、7日以上間隔を開ける。
(秋津谷営農室・射場直之)

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