JA紀南広報誌

2011年12月号p10-01

ミカン  

◆木熟ミカンの収穫  

 品質のバラツキを極力少なくするよう、果実分析や食味確認を行い収穫する必要がある。果実の品質は、同一樹でも方角や着果部位で内容が異なるため、2~3回に分けて採果しよう。
 また、外成り、天成り果実は熟期も早く、早期に1~2割収穫することにより以後の浮皮程度が軽減される場合がある。なお、本年度は表年としては結実量が少ない傾向で、相対に大玉傾向となっている。そのため小玉の需要が例年よりも期待でき、クラッキングなど熟度に問題のない場合は、無理に収穫せず年明けに回そう。

◆出荷前予措  

 出荷予措は、収穫後の果実品質の低下や腐敗果発生の抑制を目的として行う。特に、収穫前に降雨が続いた場合や強風が吹いた場合には、より確実に予措を行う必要がある。
 予措の方法は、コンテナへ7割程度軽めに詰め、直射日光の当たらない風通しの良い場所で3%減量を目安として1週間程度行う。

◆樹勢回復対策  

 収穫時期が遅くなれば施肥時期も必然と遅くなる。12月は地温も下がってくるため、樹体への吸収も効率が低下する。そのため、出来るだけ気温の高い時期に、千代田化成などの即効性肥料10㌃当たり80㌔を目安として施用する。また、窒素系葉面散布を10日間隔で、暖かい日を選んで3回以上行う。

◆マシン油乳剤の散布  

 冬期収穫後のマシン油乳剤の散布は、新しい薬剤がでても抵抗性を持ちやすいミカンハダニや、近年発生が多くなっているカイガラムシ類に対して防除効果が期待できる。マシン油乳剤の殺虫作用は、昆虫類やダニ類が呼吸を行う気門を油の皮膜により閉鎖させ、窒息させる。
 ヤノネカイガラでは、虫体が保護されているワックスを溶解することにより気門が閉鎖して窒息する。そのためハダニ類より高い濃度で散布する方が効果的となる。
 散布時期は、厳寒期および花芽分化時期の2月を避けて比較的暖かい日が3日程度続く日を選んで散布する。樹勢が弱く落葉が心配される場合は、3月に97%マシンを散布するか、散布濃度を考慮する。
 なお、マシン油には通称、冬マシン(95%マシン)、夏マシン(97~98%)があるため、使用時期、散布濃度に十分注意して使用する。(芳養谷営農室・三谷秀彦)

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