JA紀南広報誌

2010年7月号p12-01

ミカン  

◆温州ミカンの摘果

 今年の温州ミカンは、全般的には裏年にあたるが、園内では着果の多い木、少ない木と混在している。
 着果の少ない木は摘果を急がず、8月中・下旬からの後期摘果に重点を置き、着果過多樹や極早生などでは、肥大促進や階級のバラツキを少なくするため、遅れないように摘果を進める。

○極早生・早生早期出荷タイプ
 こだわりミカンなどの特別栽培を除き、階級による価格差が発生するため、収穫時にはL・M果になるよう努める。そのため、着果の多い木は、遅くても7月上旬までには粗摘果を済ましておきたい。(表1参考)また、近年ではマルチ栽培園が多く、樹勢低下が懸念されるため、枝別群状着果を目指し、枝別に摘果する。樹勢の弱い木では、主枝先端から30~50㌢程度までを全摘果する。

○木熟ミカンタイプ
 着果の多い木から作業を進め、収穫時にM・S果が中心となるように努める。着果の多い木では、樹冠上部全摘果を導入し、品質向上と隔年結果是正のため取り組んでいただきたい。着果の少ない木については、後期摘果に重点を置く。

◆マルチ被覆

 着果の少ない木でも、水分ストレスをかけ、極大果になるのを防ぐため、マルチ被覆は重要である。
 被覆時期は、極早生で7月上旬まで、早生・木熟ミカンでは8月上旬頃までを目安に取り組もう。
 また、天候や園地条件により極度の水分ストレスのかかる園では、肥大・品質をこまめに確認し、潅水が必要な場合もあるので注意する。

◆品質向上対策

 対策の一つとして、フィガロン乳剤の散布が効果的である。
 熟期促進のみ使用する場合、第1回目は満開後50~90日後、第2回目は満開後70~110日後(ただし収穫14日前まで)で、3000倍10㌃当たり300㍑を目安に葉先からしたたり落ちる程度に散布する。(他剤と混用する場合は、5000倍)ただし、樹勢の弱い木には使用しない。
 温州ミカンでの総使用回数は4回以内、1000倍希釈の場合は1回以内とする。

◆病害虫防除

○黒点病
 樹上の枯れ枝や園内に放置された剪定枝が発生源となり、降雨のたびに漏れ出した病原菌が葉や果実に感染し発病する。効率的に防除するには、まず園内の枯れ枝を除去することが大切だ。防除は前回散布からの降水量が200㍉以上、降水量が少ない場合でも30~40日間隔を目安に、ペンコゼブ水和剤(600倍・30日前まで・4回以内)、またはエムダイファー水和剤(600倍・60日前まで・2回以内)を散布する。

○ロウムシ・カイガラムシ類
 近年、温暖化の影響で幼虫発生が前進化傾向にある。7月上旬の幼虫発生適期を逃さないよう、スプラサイド乳剤(1500倍・14日前まで・4回以内)を葉裏にもかかるように丁寧に散布する。
(営農指導課・谷口光宏)

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