JA紀南広報誌

2010年12月号p14-01

ミカン  

◆木熟ミカンの採果
 収穫前に品質のバラツキをなくすよう、果実分析や食味確認を行い、内容の良いものから2~3回に分けて分割採果を行う。また、小玉果は品質を確認した上で遅めに区分採果し、「紀州一番」で出荷を行う。
 果実は衝撃に弱いため、収穫カゴに投げ入れず丁寧に取り扱おう。同時に腐敗の原因になるハサミ傷、軸サシ傷等にも注意する。

◆出荷予措
 出荷予措は、収穫後の果実品質の低下や腐敗果の発生を抑制するために行う。特に収穫前に降雨が続いた場合は強目の予措を行う。
 コンテナで置く場合は、軽めに7分程度で詰める。置く間隔を広げ、風通しが良く直射日光の当たらない場所で、3%減量を目安に収穫後7~10日の予措を行う。

◆樹勢回復対策
 この時期は、ミカンの収穫や梅の剪定等で忙しく、樹勢を回復させる管理作業を怠りがちだが、収穫後の樹勢回復が来年へのスタートとなるため、十分な管理が必要である。特にマルチ園で施肥が遅れた園では、収穫後早急にマルチを除去し、千代田化成などの速効性の肥料を10㌃当たり80㌔施用する。併せて窒素主体の葉面散布剤(あざやか、または尿素等)の500倍を7~10日間隔で3回散布する。
 また、冬は園地が乾燥状態になりやすく、樹体からの水分蒸散が盛んになり落葉を助長する(落葉は来年産の着花量を大きく減少させる)。乾燥状態が続く場合は、晴れた暖かい日に10~15㍉以上灌水を行う。

◆マシン油乳剤の散布
 冬期収穫後のマシン油乳剤の散布は、新しい薬剤が出ても抵抗性を持ちやすいミカンハダニや、近年発生が多くなっているカイガラムシ類に対して防除効果が期待できる。マシン油乳剤の殺虫作用は、昆虫類やダニ類が呼吸を行う気門を油の皮膜により閉鎖させ、窒息させる。
 ヤノネカイガラでは、虫体が保護されているワックスを溶解することにより気門が閉鎖して窒息する。そのため、ハダニ類より高い濃度で散布する方が効果的となる。
散布する時期は、厳寒日を避けて比較的暖かい日が2~3日続く日を選んで散布する。しかし、樹勢が弱く落葉が心配される場合は、3月に97%マシンを散布するか、散布濃度を考慮する。
(大辺路営農室・那須弘康)

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