JA紀南広報誌

2010年12月号p04-01

TPP交渉 参加を断固反対  

農業の壊滅的打撃を懸念
各首長にJAが緊急要請  

真砂充敏田辺市長(右)に要請書を手渡す中家組合長

 政府が検討を進めている環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について、JA紀南は参加を断固反対する要請書を管内の首長に手渡した。中家徹組合長は「TPPに参加した場合、農業をはじめとする第1次産業が壊滅的なダメージを受けてしまう」と理解を求めた。

 TPPは、関税全廃を原則とした完全な貿易自由化を目指した交渉。もともとシンガポール、ニュージーランド、チリ、プルネイの4カ国が平成18年に発効したものだが、米国や豪州なども参加表明し、現在は9カ国が交渉に参加している。
 日本がTPPに参加した場合、経済成長が見込まれる一方で、関税撤廃により農業大国からの輸入が増大し、日本農業は大打撃を被むることが想定されている。しかも農水省の試算によると、食料自給率は現在の40%から14%にまで急落するとされている。
 こうした情勢を受け、JA紀南ではTPPへの参加が地域農業や地方経済にも深刻な影響を与えかねないとして、11月9日から12日にかけて、田辺市、上富田町、白浜町、すさみ町、串本町の各首長に対して反対する要請書を手渡した。
 要請書には、梅やミカン、野菜、花きなどの果樹園芸が地域経済に重要な役割を担っていることや、TPPに参加した場合、地方の農業が崩壊するといった内容を盛り込んだ。各首長には、TPPへの不参加が農業者の総意であるとの理解を求め、政府や国への働きかけを強く要望した。
 要請書を受け取った真砂充敏田辺市長は、TPP参加が農業に深刻な影響を与えることに理解を示した上で、「市としては、地域の産業にどのような影響が想定されるのか情報収集に努めたい。農業面でもJAと連携して適切な対応をしていきたい」とコメントした。
 中家組合長は「TPP参加は、ただでさえ厳しい農業環境に追い打ちをかけるだけでなく、壊滅的な打撃が想定される。断固阻止するよう関係機関に働きかけていきたい」と話している。

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