JA紀南広報誌

2009年9月号p12-01

2008年9月号もくじ
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◆仕上げ摘果・収穫

 収穫間近の極早生ミカンは、9月の樹上選果で下位等級品のないS~2Lの果実に仕上げる。出荷に際しては、園地ごとに果実分析を行い、品質基準をクリアした園地から収穫を開始する。またこの時期は気温が高く、果実が腐敗しやすいため取り扱いには十分注意する。
 今年産の早生ミカンは表回りで、着果は多いが、強風による傷果も非常に多い。このため仕上げ摘果・樹上選果を徹底し、極小果、極大果、傷果、日焼け果等の低品質果実の摘果を行う。
 また、7月上旬までに樹冠上部全摘果をした木では、上部の全摘果割合にもよるが、9月下旬~10月上旬に果径4・7㌢以下の極小果と、6・8㌢以上の極大果を目安として摘果する。傷果の多い年ではあるが品質を優先するとサイズ摘果に努めたい。
 中晩柑類の仕上げ摘果は、腰高果、傷果、小玉果、日焼け果等を取り除き、大玉果生産に取り組もう。

◆土壌水分管理

 早生ミカンは9~10月の土壌水分を抑えることが糖度を上げるためには重要だ。本年産の品質は多雨による影響が大きく、糖度が低い傾向である。マルチ被覆を計画している園は早急に被覆しよう。
 土壌が極端に乾燥しすぎて木にストレスがかかりすぎると、減酸が進まず酸高になるため、定期的に品質検査を行い、酸が高い場合は灌水する。午前中に葉が萎れたり果実が軟化したりした場合についても灌水が必要である。
 ただし、一度に大量の灌水を行うと、糖度が下がりすぎる場合があるため、一樹当たりに20~30㍑とする。高品質ミカンに仕上げるためには細かい水分管理が必要だ。

◆浮き皮対策

 秋季に降雨が続くと温州ミカンは浮き皮が発生しやすい。対策として水溶性カルシウム剤を散布し、カルシウムを吸収させて、果実組織を強化する。散布は8月下旬から20日間隔で3回。希釈倍数はセルバインは300倍、スイカルは500倍となっている。

◆病害虫防除

○ミカンサビダニ
 サビダニは目視による確認は難しい。前年に被害を受けた園では特に予防に努めたい。サンマイト水和剤(3000倍・3日前まで・2回以内)を散布する。

○カメムシ
 台風襲来後しばらくは果樹園への飛来が多くなるため注意する。捕虫灯で発生予察を行い、多い場合はテルスター水和剤(1500倍・前日前まで・3回以内)、またはMR. ジョーカー水和剤(2000倍・14日前まで・2回以内)で防除する。

○褐色腐敗病
 褐色腐敗病は土壌中に生息する菌が、台風等の強風雨により跳ね上がって感染し、数日のうちに果実が腐敗する。
 薬剤の効果は感染後の経過時間が長くなるほど低下するため、病果の早期発見に努め、発病を認めたら速やかに罹病果を取り除き薬剤を散布する。
 ストロビードライフロアブル(2000倍・14日前まで・3回以内)の予防散布、収穫期間中であれば、アリエッティ水和剤(400倍・前日まで・3回以内)を散布する。

○極早生の秋肥
 9月下旬から極早生ミカンは秋肥の施用時期となる。施用量は10㌃当たり完熟みかん配合を240㌔、または紀南粒状柑橘配合200㌔を、いずれもアヅミン60㌔と併用する。2回分施とし、1回目は9月下旬~10月上旬まで、2回目は10月中旬までに施用する。

◆未結実園の施肥

 未結実園では10㌃当たり紀南グッド配合40㌔を施用する。

◆中晩柑の秋肥

 中晩柑の秋肥は果実肥大と樹勢の維持と耐寒力を高めるのに欠かせない肥料であるため、遅れないように施用する。中晩柑栽培指針を目安に施用する。
 (三栖谷営農室・坂本雄一郎)

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