JA紀南広報誌

2009年7月号p04-01

2008年7月号もくじ

調味残さを堆肥化  

梅干し加工の循環型農業に評価JA紀南が県の環境大賞を受賞

画像の説明

 JA紀南は、梅干し加工の工程で発生する調味残液や種などの調味残さを堆肥化し再利用につなげる「循環型農業」を実践し、環境負荷の低減に努めている。平成18年から地元の木材協同組合とともに本格的に取り組んでいるが、このほど県が主催する「第8回わかやま環境大賞」で最高位にあたる大賞を受賞した。

 梅干し・練り梅の製造過程では、大量の調味残液と梅の種が産業廃棄物として発生するが、紀南地方には最終処理場がなく、海洋投棄が禁止になった平成19年3月以降は、陸上での処理が義務付けられるようになった。
 環境保全の観点から、JAでは田辺港輸入木材協同組合と協力し、調味残液を微生物によって処理する過程から出る余剰汚泥を木材の皮と混ぜて発酵させ、堆肥化することに成功した。
 種については、高い塩分濃度がネックとなっていたが、簡易脱塩装置をJAが考案、設置したことで塩分を0・5%にまで低下することができ、堆肥として再利用できるようになった。
 このことにより、①農家が生産した梅干しをJAが二次加工する②排出された調味液や種の廃棄物を堆肥にする③農家が肥料として使用するという循環型農業が可能になった。
 平成19年度の実績は、1955㌧の調味残液から発生した余剰汚泥で814㌧、種は236㌧の堆肥化が実現。約2200㌧の産業廃棄物の抑制を行い、調味残さの再利用率は99・7%にのぼった。
 さらに、田辺港輸入木材組合に加工を委託することで設備投資や堆肥化に関する専門知識や技術の習得が不要になるなどのコスト面でのメリットもあり、JAでは梅産地全体の環境への取り組みを目指している。
 県内で環境保全活動を行っている企業や個人を表彰する「わかやま環境大賞」の受賞式は6月5日、和歌山市の県民文化会館で行われ、JAから本田勉専務が出席し取り組みを紹介した。
 JA加工部の林行則研究開発室長は「JA紀南が代表として受賞しただけで、協力いただいた田辺港輸入木材組合様と、堆肥をご利用いただいている組合員さんみんなの受賞だと思う。これからも、地球環境に優しい加工場の運営に努めたい」と話している。

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