JA紀南広報誌

2004年9月号p26-01

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後継者の門出を祝い 
  暗くて長いデフレ不況のトンネルも、ようやく少し光が差しつつあると言われているが、景気回復の兆候は、都市部はともかく、地方には実感がないのが正直なところではないだろうか。
 さらに、年金、高齢化、晩婚化、多大な国の借金など、数々の問題を抱える日本の将来、依然として不安視する人も多いと思う。
 とりわけ私たちが直接関わる農業分野については、農産物の低価格や輸入、WTO、後継者不足など深刻な問題が山積だ。農水省の最新データを見ても、全国的に農家戸数は年々減っており、担い手の減少にも歯止めが利かない状況となっている。
 そんな暗い話題が多いご時世だが、JA紀南管内では今年度、地域農業を担う27人もの新規就農者があった。昨年に比べて15人も多いそうで、JAにとっても、地域にとっても本当に心強く喜ばしいことだと感じる。
 農業は工場製品のように機械任せだけでは決してやっていけない職業。農地はあっても農業者がいなければ当然成り立たたない。つまり後継者を育てていくことが日本農業を守るための大前提なのだ。
 これから農業に挑戦しようとする皆さんは、都会で働いていて戻ってくるUターンや、高校・大学を卒業して家を継ぐ人など、就農の理由はそれぞれあると思うが、先日開いた第1回の就農者セミナーでは、全員が並々ならぬ決意を持っていたと聞いた。その気持ちをいつまでも忘れずにがんばってほしい。
 朝早くてしんどい農作業、天候に左右される品質、消費者の異常なまでの安全・安心志向など、農業の厳しい環境は数えればきりがないが、それ以上のやりがいや喜びがきっとある。同じく就農した仲間や地域の先輩たち、それにどんなときも支えてくれる家族と相談し、あらゆる局面を乗り越えてほしいと思う。
 今回の就農者は田辺市と上富田町のみとのことだが、今後はぜひ管内全域で就農者が誕生することを願っている。もちろん、就農者が農業に魅力を感じてもらえるよう、JAとしてもいろいろな施策を講じていかねばならない。
 皆さんには農業の知識や技術の習得はもちろんだが、青年部にも加入され、JAの協同組合運動も理解していただき、地域を引っ張る農業者として活躍していただきたいと思う。
 そして、明るい農業の未来を信じて、JAとともに歩んでいきましょう!      (石神茂次)

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