JA紀南広報誌

2004年5月号p03-01

組合長・専務連載
画像の説明
画像の説明
JA紀南代表理事
専務 中家 徹


県のうめ研究所に期待

梅の花が散り始めた2月末、気になる作況予想を農家の皆さんに聞くと、「今年の花は勢いも良かったし、暖かい日もあったので、まず豊作やで」と多くの人の声。1カ月経って着果状況を聞くと、「予想以上のバラツキがあり、高い所や古い木、そして北向きの園が少ない」と多くの人の声。
 いくつかの要因が考えられるのでしょうが、長年の経験と勘による方程式通りには、なかなかいかず、特に近年、このような傾向が強くなっている感じがしています。
 なんでだろうという疑問点を早く解明しないと、安定生産への明確な対策も出てきません。気象異変による豊凶はどうしようもなく、まさに神頼みというところですが、人為的に可能なものは、あらゆる手段を講じて安定生産に努めなければなりません。しかし、梅の生理・生態については、まだまだ不透明な点が多く、その研究が急がれています。
 4月28日に南部川村に設置された県の「うめ研究所」の開所式が行われました。7㌶の敷地に研究棟やハウス、そして3㌶の圃場があり、単一作目の研究所としては本当に立派なものです。
 すばらしい施設ですが、大事なのは、これからどのように機能し梅産業の振興に役立つかということであり、そのためには、梅生産農家が現場から積極的に提言し、研究所の運営に参画することが重要です。
 梅生育障害問題の解明や安定生産対策など、これからの梅栽培に大きな力になると確信しており、大いに期待しています。
 今年度の青梅販売に際し、4月16日から全国の主な取引市場49社を4地区に分けて紀南に招き、販売対策会議を開催しました。
 デフレ不況が続く中、市場の取扱高も厳しい状況が続いており、数少ない季節商材、青梅にかける期待は非常に大きく、強い意気込みが感じられました。
 特に今年は「申年」です。昔から言われている「申年の梅は縁起が良く厄払いになる」ということを全面に打ち出して販売にあたっていただくよう市場にお願いしました。
 また、今年からは青梅の中身の均一化を図ることによって、ダンボールを統一することにしており、さらには、梅の消費拡大のためにと、1年かけて紀南産地の紹介や「3つの安全・安心」をアピールする消費者向けビデオ千本を作成し、全国の市場や量販店に配布する計画です。
 あとは梅の販売を待つばかりですが、12年前の申年には降ひょう被害と異常高温による落果、カメムシ被害と、本当にたいへんな年でした。
 今年も4月22日には30度を越える夏日があり、それから一気に寒くなり、27日には台風並みの風雨と、不順な天候が続いていますが、いまはとにかく、大きな問題もなく順調な生育と有利販売ができるよう祈るのみです。
 当分、猫の手も借りたい農繁期が続くことになりますが、健康には十分留意され、乗り切っていただきたいと思います。

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional