JA紀南広報誌

2004年5月号p02-01

2千ha超、管内最大の作物 「梅」  

今年の生産予想量は2万4、5千㌧
青梅の市場販売は5月中旬スタート

合併2年目で出荷ダンボールも統一


画像の説明

 梅は「南高」を主力に栽培面積2千㌶を超すJA紀南最大の作物。5月中旬の小梅を皮切りに「古城」「南高」と、青梅の市場出荷や農家の梅干し漬け込みで活気づく。今年産の梅生産量は2万4、5千㌧を予想。ダンボールも管内の選果場で統一して市場出荷を始める。青梅販売は市場との情報交換が重要で、4月には拠点市場を産地に招いて販売対策を話し合った。数少ない旬の作物の青梅に市場の期待は大きい。JAでは生産履歴の安全点検、残留農薬の自主検査などによる「安全・安心システム」運用に加え、産地紹介PRビデオの配布、漬け梅講習会の開催、縁起が良いとされる「申年の梅」のアピールを進め、今年産の梅の有利販売をめざす。


「南高」は2万1千㌧出荷は6月上旬開始

 JA紀南管内の梅栽培面積は平成16年産で2千75㌶と2千㌶の大台を突破。今年産の梅生産予想量は5月6日発表で2万4671㌧(前年比123%、平年比99%)。品種別で、小梅が1285㌧(同120%、91%)、大梅は「古城」1286㌧(同114%、77%)、「南高」2万1208㌧(同125%、102%)、在来種892㌧(同106%、79%)である。
 作柄の傾向は、小梅は全般に着果数が多く、「古城」は老木園で少ないが、成木園は安定。小梅、「古城」ともに品種転換で面積がやや減っているため、生産量は平年を下回る。一方主力の「南高」は標高の高い園や北向きの園で着果が少ないが、水田転換園など平地では良好。在来種については着果がやや少ない。
 今年産の青梅販売は、小梅は5月17日頃開始でピークは24~31日頃、「古城」は5月20日頃開始でピークは26日~6月3日頃、「南高」は6月上旬開始でピークは9日頃からと、平年並みを予想している。
 JA紀南では今年産の青梅販売から、選果場の出荷ダンボールを統一する。合併初年の昨年は「JA紀南ブランド」としながらも、ダンボールは旧JAのものを使用、市場から一本化の要望が多かった。
 統一のためには箱によるバラツキをなくすことが必要であり、各地区の梅部会では、適期収穫や選別方法といった出荷規格の遵守を生産者に呼びかけ、銘柄品としてふさわしい高品位出荷に努める方針だ。

取引市場49社招いて販売対策で意見交換

 JA紀南では、梅の販売促進にあたり、梅干しとともに青梅販売を重視しており、今年も出荷開始を1カ月後に控えた4月16日から23日にかけて、主要取引市場49社を紀南に招き販売対策会議を開催。産地の生産概況と出荷予想、市場や量販店の取り組み姿勢などの情報交換を図った。
 全国市場を4地区に分け、16日に中国・九州12社、19日に中京・北陸11社、20日に関西12社、23日に東北・関東・信越14社と、田辺市内で会議を持った。
 JA紀南からは、久保英資・中家徹両専務、坂本守営農担当常務、芝有作営農委員長、原見忠雄生販連協委員長、浅井洋司梅部会長、各選果場運営委員長などの組織代表、指導・販売担当職員、県農担当者が分担して出席した。
 JAからは市場各社に対し、最新の梅生産概況を報告するとともに、産地の信頼確保のため、生産履歴の回収・点検と出荷サンプルの冷凍保管、食品安全分析センターでの残留農薬検査の「3つの安全・安心対策」に今年も徹底して取り組む旨を伝えた。また、4月からの消費税総額表示方式により、販売価格(生産者手取り)が下がることのないよう要望した。
 販売担当者は今年の販売方針を示し「梅はミカンとともに紀南の柱で、農家経済を支える大切な品目だ。梅干しの原料仕向けとのバランスもあるが、青梅は市場の期待に応えられる数量確保を使命と考え、昨年以上の販売成績を残したい」と今年の青梅にかける強い意気込みを語った。
 一方、市場も「和歌山産の販売が終わればその年の青梅も終了と言えるほど、和歌山産が扱いの多くを占めている」と市場への安定出荷をJAに要望。量販店のセール時期とかみ合うような小売り戦略がとれるよう、産地の適切な情報提供を求める声が多かった。

「安全・安心確信できる」梅PRビデオを市場配布

 今年配布予定の紀南産地と梅を9分間に編集・作成した産地紹介ビデオ『紀州の梅』も会場で上映し消費地での有効利用を呼びかけた。市場からは「安全・安心を確信できるビデオだ。バイヤーや仲卸しに見せるし、店頭でも積極的に流したい」との意見があった。
 青梅の出荷ダンボール統一については市場も歓迎姿勢を示し、そのための農家や選果場での選別規格などの徹底をJAに要望した。
 安定出荷のための予冷品の対応、消費地情勢と青梅価格の見込み、十二年に一回訪れる「申年の梅」の消費地アピールなどについても双方の意見を交換した。

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