JA紀南広報誌

2004年3月号p20-02

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ミカン

◆新梢の芽かき
 ミカン園では新芽が動き出す時期になったが、早い地区では発芽後、4月下旬から花が咲き始める。裏年の今年は開花に結びつく結果母枝数は少ないため、着花枝は大切に扱う。 
 花に被さる新梢の長い不着花枝は、生理落果を誘発するため、新梢の発育途中の4月中旬から5月中旬までの間、早めに芽かきをし、花に太陽光線を当てて充実させる。

◆苗木の定植
 ミカンの苗木の取扱いと、植え付け、その後の管理の手順は次の通り行う。
 ①植え付けに先立ち、土壌改良材(完熟堆肥30㌔、セルカ1㌔、ようりん0・5㌔)を直径1㍍、深さ50㌢の植え穴に、20日前には入れ、土とよくなじませる。肥料は植え付け時にロング464(180日タイプ)を1㌔程度施すと、追肥等の施肥時期を逃すことがない。
 ②購入苗の2年生鉢付き苗木では泥を落とし、太根の先端の切り口はきれいにハサミで切り直す。
 ③根が乾燥しないよう速やかに植え付け、根を四方に広げてよく密着させる。深植えは定植後の成長を抑制する。絶対に深植えにならないよう、接木部は必ず地上部から5㌢程度上に出るようにする。
 ④植え付け後、根の底部は空洞にならないよう十分灌水し、土となじませる。また乾燥・除草軽減のため、麻布または黒マルチ等を被覆する。
 ⑤苗木は切返しや剪定をして先端部の着花を抑制し、新梢発育を促す。苗木の主枝、亜主枝に相当する夏芽の競合枝は1本に間引き、先端は2分の1程度切り返す。下部の弱い春芽は剪除する。
 また、1年生の苗木については、十分管理ができる圃場で2年生にまで育成してから本圃に植える方が初期生育も良い。育成場所は、水田転作地等、保水、排水の良い所。またハウス等を利用したポットでの育苗は、生育が良く、また定植の際に植え痛みが少なくメリットが大きい。

◆高接ぎ更新
 ミカンの高接ぎは、できるだけ短期間にミカンの木を元の樹容積にまで復元し、未収益期間を短縮する品種更新方法である。高接ぎ樹の初結果の果実は着色も良く果皮もなめらかで、商品性の高い果実を多く着果させることができる。
 特に側枝接ぎは、接ぎ木後の未収益期間が1年と短く、2年目から果実を結実させ、早期の成園化の可能な接ぎ木方法である。しかし、従来の腹接ぎ切り・接ぎ併用法と比較すると、穂木の量、接ぎ木の作業時間を多く必要とする。
 高接ぎ更新する中間台木は、前年から肥料を多く施し、樹勢を高めておくこと。接ぎ木後の肥料は少量ずつこまめに施し、処理後の発根を良くするため、堆肥の施用、灌水の準備が必要である。
 なお、高接ぎ更新には多くのメリットがあるが、樹齢のある程度経過した中間台木を用いるため、長期的な生産、あるいは産地全体での増植という視点からみれば苗木での新植をすすめたい。

◆病害虫防除
○そうか病
 近年、そうか病の発生は少なくなったものの、樹勢の強い園や谷間の湿度の高い環境、強風、多雨の天候で発生頻度が高い。防除は、新梢が1㌢に伸びた頃、トップジンM水和剤1000倍(前日まで・5回以内)、またはデランフロアブル1000倍(30日前まで・3回以内)を散布する。
○ミカンハダニ
 オマイト水和剤750倍(14日前まで・2回以内・3分着色以降)、または、マイトコーネフロアブル1000倍(7日前まで・1回以内)を散布する。
○かいよう病
 かいよう病防除には、コサイドボルドー2000倍とクレフノン200倍、またはマイシン水和剤1000倍を散布しておく。
(営農指導課)

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