JA紀南広報誌

2004年3月号p04-01

営農指導や販売に意見集中  

合併のメリットや成果を問う青年部がJA役職員と対話集会

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JA紀南青年部(小谷真一部長)は2月20日、新JA発足後初めての「JA役職員との対話集会」を本所営農生活本部大会議室で開催、11支部から部員60人とJA役職員14人が出席した。青年部の意見は営農指導や販売関係に集中、それぞれ役職員が答弁した。


●JAの部署間の連携を
 青年部はまず「いまはJAの経済事業の充実が重要な課題と思うが、営農や販売部門の横の連携は十分とれているか」と質問。
 これに対しJAは「JAの営農部門は、指導・販売・購買・加工の4部9課からなり、各事業は見た目では単独で進んでいるようだが、それぞれ関連性があるため、随時、取り組みについて相互に報告しあい、情報の共有化を図っている」と答弁した。

●指導部の出荷日予測で
 青年部から「農産物の出荷が指導部が出した出荷予想日より前倒しとなり、『農薬使用基準』の関係で出荷開始日に出荷できなかったことがある。十分な事前協議が必要ではないか」との意見を投げかけた。
 これについてJAは「農産物の生産指導では、一定の算出基準で出荷日を予測しており、また、販売部は市場量販店との販売日の設定を話し合いながら出荷調整を進めている。そのうえで最終的に生販の連絡協議会で決定している」と答えた。また「指導部の出す出荷予想日は、基準としつつ、生産者個々の園地の状況でも変わるため、それぞれ柔軟な判断をお願いしたい」と理解を求めた。

●営農室の機能と役割は
 合併し営農指導員が各地区に分かれ「営農室体制」をとっていることについて、青年部からは「営農室はうまく機能しているのか」「拠点配備のメリットは何か」との意見が多く出た。
 JAからは「営農室は地域ごとに指導員を数名配置しており、支所から見た実質的な機能はこれまでとあまり変わっていないと思う。ただ、事務的な業務を同じ営農室の指導員同士が補完し合ったり、互いの知識と技術の向上や情報交換に役立てている」と説明。
 また青年部から「新人の指導員の教育や指導員の増員はどう考えているか」との質問が出され、JAからは「営農には当然力を入れるが、指導員の増員は厳しい情況でもある。新人の指導員教育については、研修や現場で知識を養わせて資質の向上を図っている。ベテランから新人に変わった場合、最初はご迷惑をかけるだろうが、これも営農室の機能を発揮してカバーしていきたい」と答えた。

●紀南の知名度アップを
 梅とミカンを柱とする紀南の農業について、青年部からは「消費者は梅は南部、ミカンは有田という意識が強い。もっと『紀南』の名前を消費者にPRすべき」という意見が出た。
 JAは「市場には紀南の知名度はかなり浸透していると思うが、消費者からすれば質問のような固定観念もあるようだ。当然、JA紀南としては、紀南の名前を消費者に認知してもらえるよう積極的にPRする。スーパーや量販店にも協力を仰ぎネームバリューを高める努力をしていきたい。また皆さんも機会あるごとに紀南の名前をPRしてほしい」と要望した。

●販売戦略の考え方は
 デフレ経済で農産物価格や消費が低迷する中、「JAの販売戦略の考え方を聞かせてほしい」との要望が青年部からあった。
 JAからは「農産物の販売・流通は量販店が8割を占め、JAは近年特に量販店との相対取引に力を入れている。価格安定のためにも、やはり相対取引の割合をいかに高めていくかがカギとなるだろう」と述べた。
 また青年部からは、販売部門に営業の専門部署を設置し販路拡大や消費宣伝を行うべきとの要望も。JAは「販売部には営業の部署はないが、品目別の担当者がいる。いかに生産者手取りを増やすか策を練っており、市場以外にも通販などでの販売方法を模索している。現在、年間を通じて消費地でPRもしているが、今後ますますその重要性も高まるため、さらに販促に力を入れたい」と答えた。

●合併後の肥料価格は
 購買事業について青年部から「合併のスケールメリットを期待していたが、肥料・農薬価格についてあまり実感がない。予約価格にどのように反映したのかを教えてほしい」との質問があった。
 JAからは合併後の実状として「今年1月からの『16年度春夏期予約』ではスケールメリットを発揮し、肥料は主要品目の粒状梅スモモ配合や紀南粒状柑橘配合の価格を引き下げた。農薬では、予約奨励、営農支援対策、ランク奨励の各奨励を実施し、12月にキャシュバックすることで対応している」と報告した。
 また、合併のスケールメリットに関して「他の合併事例では、同じような規模のJAが合併し、取扱高がそれまでの3倍とか5倍になるケースが多いが、紀南の場合は、旧JA紀南の取扱高に対し、合併後の15年度末の見込額は、肥料で159%、農薬で139%と2倍に満たない実態」との状況を説明、そのうえで価格引き下げなどの合併メリット発揮には、事業の一層の合理化・効率化を求めることも重要だと伝えた。

●購買の引落とし方法で
 合併してエリアが拡大し栽培作物の違う地区が集まった中、「地区ごとに独自の購買代金決済はできないのか、また決済日の延長は可能なのか」との質問が青年部から出された。
 JAは「合併して栽培作物が多種になったが、肥料・農薬は全地域同じ価格設定をしており、作物や地域別に決済サイトを変えるのはいかがかと考える。また、決済日を延長すると、当然金利が発生し、その金利分を捻出する方策が他に必要となる」と答弁した。
 また、今回の予約運動で採用した水稲肥料や農薬の特別決済サイトについて「今まで毎月配達していた物を、3月と5月の2回にまとめて配達することで、効率化を組合員に還元することができた」と説明。今後は、一括指定場所、指定日引取等、一定の条件を考慮した中、さらに還元できる方策を検討していきたいとの意向を伝えた。

●旧JA紀南の増資運動で
 旧JA紀南で3億円増資運動を進めている中、青年部から「支所の給油所や選果場などの施設が縮小傾向にある状況での増資はどういう意味か」との質問があり、JAからは、総合選果場など多大な資金を投入して取得した固定資産があり、健全経営のため資本増強が必要になったことなど、旧JA紀南が増資運動に至った経過を説明した。
 出資についての考え方については「自分が属する支所という観点のみでなく、広域の施設全体が組合員の利用施設であるとの視点も必要」と説明。また「JAの施設は組合員に可能な限り利用してもらえる効率的な配置としたく、支所・施設は時代に合った適正規模が必要と考える。整理と統合により、組合の財産を有効に活用し、新たな投資にも結びつけることで、より活力ある組合員運動が可能となるだろう」と述べた。

●介護や観光の必要性は
 「JAは介護や旅行などの事業を行っているが、採算は大丈夫か。JAは営農や販売に力を入れるべきではないのか」との質問も青年部からあった。
 JAからは生活事業の取り組みの経過を説明し、介護事業については「高齢化社会を迎え、JAも地域農業協同組合としての役目を果たすとの観点から、介護事業はいま大切な事業の一つとして位置づけている」と説明。観光事業についても「単に部会組織の視察や一般の方に旅行していただくだけでなく、消費者PRの一環として行っている梅もぎツアーやミカン狩りの誘致にあたり、旅行会社と提携しながら集客を行っている」と述べた。そのうえで生活部門全般については、採算性だけでなく、JAとしてどれだけ地域に貢献できるか、組合員の生活をいかに守っていくかという理念に基づき、事業を展開していることを説明し、理解を求めた。

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