JA紀南広報誌

2004年11月号p03-01

2004年11月号もくじ

組合長・専務連載  

代表理事 組合長中家 徹
読書は人生の栄養素  

 〝秋の日は釣瓶落とし〟と言われ、本当に日の暮れが早くなり夜が長くなってきました。秋の夜長を有意義に過ごすということから「読書の秋」とも言われますが、近年特に子どもの本離れが問題となり、今あらためて読書の重要性が指摘されています。
 読書離れの背景としては、テレビやゲーム、そしてパソコンの普及などが言われており、中には携帯電話の普及を要因にあげる専門家もいます。
 テレビが普及し始めた頃、〝一億総白痴化〟と言われたことを思い出します。その後の生活面での物質的な豊かさには目を見張るものがあり、本当に便利になりました。特にパソコンや携帯電話の普及などIT(情報技術)の進展には驚かされます。
 便利になることはたいへんけっこうなことですが、一方では文字を拾って頭で組み立てるといった大切なことを失っているような気もします。
 本を読むことで得られる効能は非常に大きく、国語力が養われて知識や言葉が身につくのは直接的な効果ですが、良い文章を読んでいると知らず知らずのうちに文章力が身につき、想像力や思考力、判断力が養われ、人生観が築かれます。つまり読書は人生に必要な栄養素であります。
 「ブックスタート」という読書運動がイギリスで浸透してきており、日本でも徐々に広まりつつあります。つまり幼児期から本に親しもうという運動です。それによって親子の会話がはずみ、きずなが深まって、性格形成に最も重要な幼児期に大きな成果をあげており、読書のすばらしさや効用が高く評価されています。
 確かに幼い頃の読書は、集中力や情緒面を養ううえで大きな力となっており、子どもの成長に影響を与えていることは事実です。
 最近、「朝の読書」ということで取り組んでいる学校も多くなってきましたが、それを継続することにより、「人の話を聞くようになった」「いじめなどの問題が少なくなった」と言われています。
 子どもたちがすすんで文字に親しむ習慣をつけていただきたいと思いますが、ある面大人の応援も必要であり、子どもに読書を強要する前に親も本を読む習慣をつけ、子どもに読書の楽しさを伝える必要があります。
 1925年(大正14年)に創刊し組合員の皆さんに愛され親しまれてきた「家の光」が80周年を迎えることになり、今年の12月号に誌面も刷新されます。
 「家の光」はJAの家庭雑誌として長年にわたって大きな役割を果たしてきましたが、いま一度その良さを確認していただきたいと思います。
 そして、子どもには、豊かな心を醸成し読書好きになってもらうためにすばらしい雑誌の「ちゃぐりん」があり、自信を持って推奨しますのでぜひご覧ください。
 学ぶことの基本は、本を読むことにあります。長い夜を文字に親しみ、本を友として過ごすことが、お金では得ることができない無形の財産を造ることになります。

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