JA紀南広報誌

2004年10月号p10-01

16年度の梅生育障害調査  

新規発症は8399本に  

5年ぶりに増加する 田辺うめ対策協議会が発表


画像の説明

 梅生育障害の原因究明と対策確立に取り組む田辺うめ対策協議会(会長=中家徹JA紀南組合長)はこのほど、梅生育障害の平成16年度の田辺市内(一部出作含む)での発症状況をまとめた。近年減少傾向だった新規発症は、前年度を大幅に上回る8399本で、5年ぶりに増加した。同協議会は「現時点での増加要因は不明」としているが、今後とも障害の原因究明と対策活動を続ける。

  この調査は、平成3年度から継続しているもので、今年度も田辺市内の梅農家2182戸から7月末現在の発症本数などについてアンケート調査(回収率は74・25%)を行った。
 今年度の新規発症は8399本で昨年度の2507本の3倍強となった。これまで被害の少なかった地帯も含め今年139戸が新規発症を申告した。
 発症本数が一転増加したことについて同協議会は「いまのところなぜ増えたのかは分からない。今年の雨量や気温などは梅にとって順調で、着果量も平年並みで、特に着果負担が強かったとは思えない。今後農家とともに詳しく調査していきたい」と話している。
 障害樹の新規発症は、平成8年から12年までは毎年1万本以上の本数が確認され、ピークは11年度の1万8878本。その後13年からは1万本を下回り、昨年まで減少傾向だっただけに、同協議会や農家らもショックを受けている。
 梅生育障害は昭和61年頃から山間部を中心に発症が報告され、近年では平野部にも被害が見られる。JAや行政、関係機関が原因究明に取り組んでいるものの、未だに明確な原因はつかめていない。
 今年度までの累計発症本数は11万8188本。現在、畑に実在する軽症、重症、枯死樹を含めた障害樹は1万2269本で、全体の植栽本数約50万本(10㌃当たり30本換算)の約2・45%となっている。
 累計発症本数から実在本数を引いた10万5919本の現地対応の内訳は、他果樹への転作(一部廃園含む)が1万4千本、国、県、市等の補助事業による改植が約5万本で、その他については、農家独自で改植したものと推測している。
 また、今年の梅の生育は、開花期から収穫期までは全体的に雨量が良好にあり、着果量は台風などの被害が一部あったものの、田辺市内の生産量は前年比133%、平年比107%の2万2千㌧となっている。
 協議会では今後も障害の原因究明に全力で取り組むとともに、農家に改植事業を推進するなど、梅産地の維持・発展に向けての取り組みを強化する方針だ。
 なお、田辺市以外のJA管内では、上富田町の新規発症が54本、日置川町は、園に実在する発症樹がのべ817本で、昨年の調査から377本増加したことが分かった。

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional