JA紀南広報誌

2003年9月号p12-02

画像の説明画像の説明

ミカン

10月は極早生ミカンの出荷最盛期で、紀南ミカンへの市場評価が気になるところだ。作柄は早生ミカンで前年対比139%(8月1日時点)と豊作で、味が良くなければ売れない厳しい状況の中、管内200㌶を目標としたマルチ被覆運動に取り組んだ。今年は長雨で被覆のタイミングが難しかったり、8月9日の台風10号の影響でマルチの補修などで労力的にしんどい面もあったが、それだけに販売面でマルチの成果が出るものと期待する。

◆樹上選果と収穫
 全国的に豊作の早生ミカンは今年、3L以上と2S以下の販売は非常に厳しく、生産調整対策からも加工仕向けとなる可能性が高い。傷果、日焼け果、腰高等、低品質果実も樹上選果で排除しよう。
 完熟栽培で樹冠上部全摘果を行っている木では、中部・下部の結果層は葉果比に関係なく群状着果させ、極小の果実や腰高、果皮粗厚の果実のみを摘果する。
 また、収穫と選果作業に際しては、つめ傷などを防ぐため手袋をはめ、採果時のハサミ傷にも注意する。果実を慎重に扱い、衝撃による痛みを少なくすることは言うまでもないことだ。

◆浮き皮軽減対策
 浮き皮は秋の高温多湿多雨の条件下で、吸水条件等が良くなり、果皮の成長肥大が遅くまで続くことによるもので、比較的根が深く、表層根が少ない園地に多発する傾向である。その対策としては、マルチ被覆による節水管理、畝立て等による表層根量の拡大、園地排水、防風樹の刈り込みが必要となる。
 また応急的な対策として、葉面散布があり、果実がホタル尻になった頃、フィガロン乳剤3000倍、他剤との混用散布は5000倍(2回以内)を2週間間隔で散布するか、カルシウム剤であるセルバイン300倍、またはマイルドカルシウムやスイカルを500倍で2~3回散布する。

◆腐敗防止対策
 果実の傷が腐敗果発生の原因となる。収穫の際はハサミ傷をなくし、軸長果とならないよう2度切りする。薬剤散布では、ベフラン液剤2000倍(7日前まで・3回以内)、またはトップジンM水和剤2000倍(前日まで・7回以内)を散布する。

◆病害虫防除
○褐色腐敗病
 長雨や台風等による泥の跳ね上がりが褐色腐敗病の発生原因になる。ストロビードライフロアブルの2000倍(14日前まで・3回以内)、またはアリエッティ水和の剤400倍(前日まで・3回以内)で防除する。
○カメムシ
 カメムシの防除は、Mr.ジョーカー水和剤の2000倍(14日前まで・2回以内)、またはロディー乳剤の2000倍(7日前まで・4回以内)を散布する。
○ミカンハダニ
 ミカンハダニの防除は、オマイト水和剤750倍(14日前まで・2回以内、3分着色以降)、またはマイトコーネフロアブル1000倍(7日前まで・1回以内)。
○かいよう病
 かいよう病に弱い品種では、台風襲来前後にコサイドボルドー2000倍+クレフノン200倍、またはマイシン水和剤1000倍(21日前まで・5回以内)を散布しておく。

◆秋肥の施用
 来年の発芽を確保するため、早期に秋肥を施用し、木の栄養状態を高めておく。(表1参照)施用は2回分施とする。マルチ被覆園の樹勢回復については、収穫が終了後早急にマルチを除去し、乾燥ストレスが強い場合は、除去直後に10㌃当たり5㍉前後の灌水を行う。また尿素の500倍、またはあざやか500倍を3回葉面散布し、樹勢強化と寒害防止の対策を行う。(ミカンは営農指導課の花光重一郎が担当しました)

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional