JA紀南広報誌

2003年8月号p04-01

梅生育障害の現状を把握  

試験園巡回と研究報告会へ
JA紀南梅生育障害対策特別委員会


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 JA紀南の理事梅生育障害対策特別委員会(平尾良雄委員長)は7月17日、管内で発生している梅生育障害の現状把握のため、田辺うめ対策協議会などが設置した試験園などを巡回視察した。さらに、御坊市の暖地園芸センターでは農林水産省指定試験研究報告会に参加し、平岡潔志総括研究員から生育不良樹の関連性について説明を聞いた。

 現地調査には9人の所属理事と久保英資専務、坂本守営農常務、担当職員が参加。田辺うめ対や県が試験園を設置した上富田町小郷、田辺市の長野、秋津川、上芳養、南部西岩代の5園地を見学し、担当職員から各園地の発症や試験の進捗状況の説明を受けた。
 このうち秋津川の試験園では、軽症樹から重症樹を対象に平成14年から実施している炭資材の処理による根系回復試験と、OHラジカル(活性酸素)の梅の木への影響を調査する暴露試験ハウスなどを見学。
 秋津川の試験園では、平成15年度実態調査結果(5月27日調査)として、発生率が10・9%と、14年の14
・8%より状態が良くなっているとの報告があった。
 委員らは現地を巡回した後、御坊市の暖地園芸センターで田辺うめ対の大気・環境部会のメンバーらとともに「梅生育不良対策に関する研究の報告会」に参加。農水省から同センターに指定試験園地主任として派遣され活動している平岡潔志研究員の報告を受けた。
 平岡研究員は、生育不良樹は樹体内の水バランスが重要な点ではないかと分析。「実をたくさん成らせて土壌を乾燥させるほど太い枝や根の含水率が低下し樹体が乾燥傾向になる。高温・乾燥の環境は、主枝の基部を中心に肥大成長を抑制する」と研究成果を発表した。
 しかし、果実が成っていない木や乾燥しにくい土壌の園地でも発生することについて平岡研究員は「葉における蒸散制御と、太い枝や根の含水率の変動特性、そして樹体の乾燥にともなう道管への著しい気泡の侵入と、侵入した気泡による道管の閉塞に注目している」とし、今後も調査していくとの意向を示した。
 同特別委員会では今回の現地調査や研究報告をもとに、現場の農家の声を反映し、田辺うめ対とも情報を共有しながら対策を進めていきたいとしている。

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