JA紀南広報誌

2003年5月号p27-01

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山添 踊香

前進できるかな

 朝目覚めると、さあ忙しい一日の始まり始まり……。
 結婚して18年目。夫はサラリーマンでしたが、父から農業経営を移譲され、現在は専業農家として家族で農業に励んでいます。
 その間、長男、長女が生まれ、祖父母が亡くなり、次女、三女が誕生しました。そんな中、今年1月に母が急逝しました。あまりにも突然のことで、数日間は何が起こったのか頭の中が整理できないまま大勢の方々に大変お世話になりました。
 今でも、母と同年代の女性の方や杖を持たれた方を見かけると思わず「お母ちゃん、なんで急に逝ってしまったん。生きてほしかったよ」と独り言をつぶやいたり、仏壇の前で遺影に話しかけたりします。いつも母が家族の側にいてくれているような気がするのです。
 「あんな事、こんな事してあげたら良かったな」との後悔も多いのですが、時すでに遅しです。子どもたちにも励まされ、感謝するばかり。同時に命の尊さを家族で感じています。
 子どもたちはこの春、高2、中2、小6、保育所年長と、それぞれの分野でがんばっています。日曜日になると家族で小6の娘のキックボールの追っかけをしています。また、中2の娘のバレーボールの応援にも行きたいと思っています。
 でも、子どもたちからは「来てもいいけど、大きな声出さんといてな」と言われますが、ついつい感情が表に出てしまい、後で反省する始末。でも止められません。子どもたちのプレーを見てドキドキする緊張感は結構楽しいものですヨ。
 私といえば、子どもたちの予定に合わせて毎日の農作業に励んでいるようなものでしょうか。ゆっくりながら主人と父について農作業の手伝いをし、最近は農業の楽しみも出てきました。
 ただ近年では、梅、ミカンなどの農薬使用基準も厳しくなったことから、多くの情報に耳を傾け、また勉強もしていくことも大切な仕事のひとつだと思います。
 その中で、私は農業簿記を大勢の方に教えていただいています。何とか貸借、損益計算など申告に役立つ程度はできるようになり、最近はパソコン入力も少しずつ勉強しています。農業は本当に奥が深いとつくづく感じています。
 JAも広域合併で新生「JA紀南」となり、いろいろな面で期待しています。私も、さらに安心できる農産物の生産に力を入れ、これからの農業に取り組んでいきたいと思っています。
 新JAのように、私なりにわずかながらでも心身共に〝前進〟し、時には立ち止まってゆっくり今を見つめ直すなど、毎日精進が必要なのでしょうね。
 厳しい経済情勢のもと、子どもたちはこれからたいへんな時代に生きようとしています。その良き手本になれるよう、私たちもがんばっていきたいと思います。「お母ちゃん、見といてな!」。

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